お墓参りや買い物なんかを、前日までに済ませてしまったので、昨日は岐阜の家に閉じこもって、朝からずっと上級講座のテキストの第1講座を作成していました。

 

 第1講座だけですし、元からの原稿も少しできているから、難なく完成するだろうと思っていたのが甘かったです。

 

 この上級講座は、看命実践講座と並んで、自然派四柱推命講座の中で一番高いポジションに位置する講座……

 

 ゆえに、僕が持っている全ての知識を出し切るべく準備する講座になりますから、プレッシャーも半端ありませんね。

 

 やっぱり、申し込んでくれた人をガッカリさせるような講座にだけは絶対にしたくありません。

 

 この前、三鷹の森ジプリ美術館の館主の「こんな美術館にしたい」のあいさつ文を読む機会がありました。

 

 ジプリ美術館の館主というのは、言わずと知れたジプリ映画で有名な宮崎駿監督なのですが、さすが宮崎駿監督の言葉だけあって、まっすぐな思いが伝わってきます。

 

 このあいさつ文には「こんな美術館にしたい」というたくさんの思いの丈と共に「こんな美術館にはしたくない」という、いわゆる美術館の失敗例みたいなものにも触れられてきて、そこには「絶対にこんな風にはしたくないんだ」という宮崎駿監督の熱いこだわりが伝わってきます。

 

 そして、そのあいさつ文のしめくくりには、まるで自分に言い聞かせるかのように、こう述べられていました。

 

  こんな美術館にはしたくない!

  すましている美術館

  えらそうな美術館

  人間より作品を大事にしている美術館

  おもしろくないものを意味ありげに並べている美術館

 

 宮崎駿監督の魅力というのは、やっぱりこういう所にあると思います。

 

 この文章を読んで、僕もこういった類いの講座に絶対にしてはいけないと、改めて誓いました。

 

 今、僕自身、等身大どころかつま先立ちの状態で、上級講座の構築に臨んでいます。

 それでも、役に立たないつまらない内容を、意味ありげに並べたてる講座にはしたくないんですよ。

 

 こんな風に宣言してしまうと、ますます自分を追い詰めてしまうことになってしまうのは分かっているのですが、あえて、自分がそういう楽な道に逃れられないように宣言しておこうと思います。

 

 というのは僕自身、高いお金を払って期待して、中身を知ってガッカリしたという経験を持っているからです。

 

 東洋占術の講座や書籍は、普通のカルチャースクールの講座の値段や一般書籍の値段と比べたら、とんでもなく高いです。

 

 値段が高くても、それ以上の内容があるのであれば、僕はそれでも構いません。

 

 現に僕は、一冊3万円の四柱推命の本を購入して持っていますが、その本はそれ以上の内容が書かれていたので、買って本当に良かったと思っています。

 

 とはいえ中には、まさしく「つまらない内容を意味ありげに語っている」だけの書籍や講座というのも存在します。

 

 しかも、そういった中身のないものに限って、とんでもなく高額だったりします。

 

 ソースティン・ヴェブレンという経済学者は「値段が高く設定されたものは、(実際の商品やサービスの価値と関係なく)その価値も高いと認識されやすい」という説を提唱しました。

 

 この説を「ウェブレン効果」と言いますが、あまりにも高過ぎる値段設定にしている人は、こういった人間心理を狙っているのかも知れません。

 

 人というのは、値段が高くて、権威づけされているようなものに対して、弱い所がありますから、「すましていて」「えらそうで」「人間よりも権威を大事にして」しかも「つまらない内容なのに、意味ありげに語られる」と、ついついだまされてしまいます。

 

 宮崎駿監督のように、自分が提供する作品に誇りを持っていて、その作品にふれた人たちに心から喜んでもらいたいと願っている人からすると、こういったサービスを提供する相手の人の気持ちを一切考えないで、お金儲けだけに走っている同業者に対して、腹立たしいものを感じるのではないかと思います。

 

  いや、宮崎監督レベルになってしまうと、もうそんな狭い了見も、すでに克服してしまっているかも知れませんが……

     多分、グリーンはとっくに超えて、ターコイズぐらいの段階でしょうし……

 

 ということで、これだけ偉そうに語っておけば、僕も同じことをやる訳にはいきませんね。

 

 完全に自分を追い込んだので、「背水の陣」で上級講座の準備に取り掛かりたいと思います!!