今日は、ベランダから見る空もどんより曇っていて、寒いです。
まあ11月の半ばですから、これぐらい寒いのが普通なんですね。一昨日までが、季節外れに暖かすぎたのだと思います。
いよいよこれから、冬に向かっていくのですね。
さて、ケン・ウィルバーのインテグラル理論の「グローイング・アップ」も、ついに最終段階のターコイズまでたどり着きました。
このターコイズの後にも、第三層というのがあるようなのですが、残念ながら、今の僕には到底理解できません。
このグローイング・アップの元となっているダイナミクス・スパイラルの発案者のクレア・グレイプスは、元々、マズローの欲求5段階モデルを擁護するために、研究とデータ収集を始め、このダイナミクス・スパイラルの元となる段階モデルにたどり着いたそうです。
とはいえ研究途中で、グレイプスは病気のために活動が困難になり、それはドン・ベックとクリス・コーワンの二人に引き継がれました。
それでは、グローイング・アップの第8段階「ターコイズ」について、早速みてまいりましょう。
最近ではターコイズブルーという色も、かなり認知度が高くなってきましたが、このターコイズという色の名前は「トルコ石」からとったもののようですね。
元々のダイナミクス・ドミナントでも、第8段階は「ターコイズ」で、ケン・ウィルバーも、それをそのまま使っています。
前回のティールと同様「第二層」と呼ばれている段階です。
僕も含めて、世の中のほとんどの人は現在「第一層」の思考段階なので、この第二層の段階の心の状態を理解するのは容易ではないのですが、あまり自分の小さなことに汲々することのない、安心で穏やかな感覚なのではないかという気がします。
おそらくはこれは「全ての生命体が、どこかでつながっているような感覚」かなあ…… と思います。
我々はつい、頭で余分なことを考えてしまうので、この感覚を見失ってしまうのですが(とはいえ、考えることは人間にとって、とても大切なことでもありますが)間違いなく、宇宙は一つにつながっているし、我々が短い人生の中で(第一段階の6つの段階において)日常的に追い求めているものは、うたかたのように消えていってしまうものに過ぎません。
前回のティールの段階は多分、そういったことに気づきかけているような段階ではないかという気がするんですね。
そこから察するに、このターコイズの段階は、その気づきがかなり安定した状態になっている段階ではないかという気がします。
そうすると、その後に続く「第三層」というのは、もしかすると悟りにいきつく「自己超越」の段階のことを言っているのかも知れません。
まあ、このケン・ウィルバーのグローイング・アップのモデルそのものが根拠のない空論だとしたら、全てが意味のない仮説になってしまいますが、僕には少なくとも、仮に全部が完全に正しくないとしても、これに近いような論理が我々の人生や我々をとりまく宇宙には、絶対に存在しているように感じるんです。
ターコイズは「自尊心の欲求が、自己実現の欲求へと道を譲る」段階と言われています。
ここでいう「自己実現」とは「自分のやりたいことができる状態」を指すのではなく(この発想は第一層のものです)、「偽りのない自分のありのままの状態で、好きなことをして、それが社会貢献につながっている状態」を指します。
ターコイズはこういった世界観の中で、生きていると言えます。
第一層のいろんなしがらみに縛られていない分だけ、本当の意味で自由でパワフルです。
もしもターコイズ段階の人を、この広い世界で見つけるとしたら、きっと、小さなことにこだわらずに大胆に自由に行動している成功者として、存在しているのではないかと思います。
成功者と言っても、ターコイズの場合、(オレンジの段階のような)成功者になること自体はすでに目的ではなく、自然と、成功者になってしまっているんじゃないかという気がするんですよね。
もちろん、こういった特別な人でも、生まれながらにターコイズ段階になっている訳ではなく、インフラレッドから順番に全ての段階をふんでいって、ターコイズにたどり着いたのだと思いますし(僕の予想では、やはり前世からの経験というのも、このスピードに関係しているような気がします)子供時代や若い頃には、まだ第一層にいて、それなりに辛いことも経験していると思います。
ケン・ウィルバーはターコイズについて、次のように語ります。
この段階は、個としての本質をもっと実現したいという欲求であり、あらゆる種類の驚くべき潜在能力が開花するようになります。
創造性が増大し、意識が拡大し、もっと多くのものを包含できるようになり、もっと多くの愛と気遣いを表現できるようになるのです。
これ以外にも、多くの素晴らしい能力が現れるようになり、第一層の段階よりも、少なくとも10倍は効果的に活動できるとも言われます。
(ケン・ウィルバー著 門林奨訳「インテグラル理論を体感する」より)
ターコイズの段階の人たちはきっと、活動するのが楽しくて楽しくてしょうがないのだと思います。
ターコイズは「全体の眺め」の段階などと呼ばれています。
この段階は、他の全ての段階の中の美点を、慈悲深く、決してその限界点を見て幻滅することなく、正当に評価することができると言います。
ターコイズの活動的なパワーは、まるで尽きることのない太陽の光をイメージさせます。五行でいうと「火」ですね。
太陽は、暖かな光で周囲を照らし出して、本来の姿に輝かせることができます。
ターコイズの意識の人が持つ、無尽蔵にあふれてくるパワーは、この世界の全ての存在を輝かせてくれます。
僕も、いつしか(何度か生まれ変わった後かも知れませんが)こんなターコイズの段階の生き方ができるような存在になりたいものです。