皆さまそれはもう明けましておめでとうございます。
今年もこのブログはいたずらにランダムな更新になるかと思いますが超法規的処置として認めていただけると幸甚です。
さて、今年の目標とかを書くタイミングだと思うのですが、そりゃあ多動な僕のことなのでやりたいことはたくさんあります。
Snailtrackとしてやりたいこともあれば他の法人・団体でやりたいこと、個人としてやりたいこと、様々あります。
中でも昨年から本格スタートした「じぶんメシクエスト」をプログラムとして更に確立させ、個人的に特に関心の強い『子どもの貧困問題』を根本的に解決できないかなと考えています。
今日はその「じぶんメシクエスト」をプレゼン形式でご紹介し、協力してくださる方や「一緒にやりたい!」って方を1本釣りと出逢えたらなと考えておりますのでどうぞよろしくお願い致します。
「じぶんメシクエスト」で子どもの貧困問題に挑む!
解決する社会課題→子どもの貧困問題
現在相対的貧困率は13.5%(7人に1人)
「子どもの貧困」という言葉はおかしい。子どもだけが貧困にはならないので。
親の貧困、そこから教育格差、選択肢格差に連鎖していくことが問題。
貧困の要因は、マクロでは「行き過ぎた資本主義、社会システムなど」ですが、当事者のミクロな根本的原因は「未来にリソース(金・時間・思考)を使えない環境にいること」だと言える。
学歴やスキルがなくて長時間労働・低賃金になりやすい。
自炊すれば半額以下で済むのにコンビニ弁当で済ませる。
資格取れば時給上がるのに常にストレス発散でYouTube観て、疲れてるから寝る。
学習意欲も低いのでお金に対しての知識もない。
物質的な貧困から精神的な貧困に。
「貧困が先か貧困になる環境が先か?」
貧困問題は自己責任論になりがち。
貧困の原因は自制心(セルフコントロール)にあるとし、それを検証するための実験があった→マシュマロテスト
1970年のマシュマロテスト=4歳の子ども186人にテスト
結果として我慢できたのは三分の一
18年後の追跡調査したら4歳の自制心は持続していて学業に大きな差があった。更に20年後にも追跡調査、まだその傾向が続いていて社会的成功度にも相関があった・・
というこのマシュマロテストの再試が2018年にあった。
結果、実は自制心の前に経済的背景の相関が高いことが分かった。
貧困家庭と裕福な家庭では「社会や未来に対する期待値」が違う。
長期的な報酬を待てるかどうか、と言い換えることも出来る(明日の保証がないので目先の1つを食べることが合理的判断というマインドセット)
「待つことができる」のは余裕(豊かさ)の証拠であり、また「将来のより大きな成果のために、自己の衝動や感情をコントロールし、目先の欲求を辛抱する能力」があるかないかはその後の人生に貧困状態に陥るかどうか大きな関係がある。
特に現代は(マシュマロテストの時よりも)望むものがすぐに手に入る時代(電子レンジ、レコーダー、スマホなど。コンビニで3人以上待てない)
時代背景的にも「待つ」は「豊かさ」ではなくただの「ストレス」になっている。
投資思考になりにくい。消費・浪費ばかり。だから諦めグセがつきやすく粘りが出ない。
ちょっと頑張ってすぐ諦める。それが学習性無力感になっていく。
こども食堂の意義とそのネクストステップ
温かいご飯に救われる、人の温もりに触れる、助けてくれる人にアクセスできる。
お母さんはボランティアさんが子どもと遊んでくれてる間にほっと一息、愚痴をこぼしてリフレッシュできる・・・
子どもの貧困対策最前線として、そしてそれに取り組みたい人たちのコミュニティとして、こども食堂の役割は大きい。
そのこども食堂に「魚を与える」から「魚の釣り方を教える」ネクストステップを機能として持たせられないか?
こども食堂にじぶんメシクエストをプラスオン
私たちが考えるシステミックチェンジ!
こども食堂にじぶんメシクエストをプラスオンすることで『子どもの貧困問題』を根本的に解決できないかな。
じぶんメシクエストとは?
大阪市のしゅくだいカフェ(小学生のサードプレイス)で2020年から「じぶんメシクエスト」という子どもたちがゲーム感覚で料理のスキルを楽しく身につけるプログラムが始まっている。
献立を「クエスト」と呼び、包丁を使いこなせるようになると剣士、「焼く、炒める、煮る、蒸す」などを覚えると魔法使いになれるなど、多彩なゲーミフィケーションを活用。
※キャラデザは見本。現在刷新中
「待つことがストレス」な子どもたちが自然にモチベーションを保つ鍛錬になるように、スモールゴールをチェイニング(連鎖させる)するプログラムになっているのが特徴。
じぶんメシクエストの目的
目的は3つ
①自身のスキルで食を安定させられるようになる(生活の安定)
一旦のゴール設定は家庭の冷蔵庫の中身や缶詰・乾物などで定食を作れるようになること。
親が帰ってくるまでにご飯炊いて味噌汁だけ作っておけたり、休日に定食作れたり
②未来のために時間を使うマインドセット(未来志向)
料理は時間も手間もかかる。
でも栄養が豊富で未来の体を創る。節約にもなってお金を他に使える。自己投資にも使えるかも(塾や習い事など)
未来の体(健康)、自己投資のために「今の時間」を使う、というマインドセット。
「生活を丁寧に営む」ということが「豊かさ」だと知る。
いつか大人になって生活に追われて視野が狭くなった時に、「こんな時こそ生活を丁寧に送ることが大切」と立ち返ることができる時限爆弾を埋める。
③論理的思考と自己効力感を育む
「料理は数学」と言われるように、非常にロジカルな行為。
賞味期限や予算、手順を考えることで論理的思考を育み、美味しくできた時の喜び、食べた人が「美味しい!」と言ってくれることで得られる自己効力感(セルフ・エフィカシー)を育む。
また、「料理が得意」を「勉強できる」や「スポーツ得意」と同じレベルで誇れる特技と認められる文化作り(マルチプルインテリジェンスの見地から)にもなる。
これらの目的を達成することが相対的貧困の中にある子どもに「魚の釣り方を教える」ということであり、こども食堂のネクストステップにならないか?
この「じぶんメシクエスト」をコンテンツとして全国の子ども食堂に普及させたい!
ってことで協力者を大大募集しております!
1つめは「共感していただけるこども食堂」さんです。
「ウチのこども食堂でじぶんメシクエストを開催してもいいよ!!」
って方がいればぜひご連絡ください(プログラムを遂行する人を無料で派遣いたします)
ただ、今は大阪から広げていくことを前提にしており、大阪は赤信号点灯中なのでコロナが和らいでからの動きとなりそうです。
2つめは「じぶんメシクエストの活動を一緒にやってみたい人」です。
こちらはまずは完全ボランティア(いずれは有償ボランティアにしたいと考えています)になりますが、じぶんメシクエストを熟知し、各所こども食堂に派遣されてプログラムを取り仕切る人(ダーマの神官)や、
特に料理の知識がある方のプロボノ(ジョブカードについて触れましたが、ジョブには「上位職」があり、より専門的な知識や技術を持つ人を今後必要としています!)でプログラムのブラッシュアップに関わってくださる方を募集しています。
3つめはズバリ!スポンサーさんです!
活動にかかる経費は以下のスライドに概算していますが、「ジョブカード1枚につき1企業」の協賛を募集する予定がある他、食品メーカーさんやクッ〇パッドさんのような相乗効果の高い企業さんとのコラボができれば最高だなと考えています(誰か紹介してください!)
いずれはクック〇ッドさんとかの既存のアプリに「じぶんメシクエスト用のページ」とかを作っていただいて(勝手に妄想してる)、
子どもたちが自分のスキルやジョブを確認したり、作った料理を掲載したりレシピを上げたり、上位職に挑むクエスト(魔王を倒すみたいな)のためにパーティーを組む募集をしたりできるようになるとこまでいきたいなと。
コロナが収束すれば2021年度は192開催したいなと考えています。
KPI(ってなに?)はこんな感じで考えています。
もちろん「子どもの心の変化」や「価値観の変化」なども測っていきたいですね。
もちろん全国展開中のしゅくだいカフェでもじぶんメシクエストを開催していければいいなと考えています。
大阪市で2016年にスタートしたしゅくだいカフェは、「教育」よりも「福祉」寄りの価値観で運営してきました。
即ち「成長しよう」「変わろう」というメッセージではなく、「そのままでいいよ」「生きてるだけで価値があるよ」というメッセージを大切にしてきまたということです。
もちろんしゅくだいカフェのそのスタンスはこれからも変わりませんが、自己肯定感や非認知能力を形成していくと共に、こども食堂と同じく現在の機能にネクストステップとして3つの目的、
①自身のスキルで食を安定させれるようになる(生活の安定)
②未来のために時間を使うマインドセット(未来志向)
③論理的思考と自己効力感を育む
を達成していく機能をプラスオンしていければいいなと。
(しゅくだいカフェ運営者の皆さまで興味ある方いればご連絡を!)
と、長々と書きましたが今年僕が一番やりたいことだったので熱がこもってしまいました。
見守っていただければ、更に応援していただければ、もっというと関わっていただければ最高です。
何か情報やお問い合わせあればこちらまで!!
honkawa@tsumurin.net