『レコードは死なず』② | 浅倉卓弥オフィシャルブログ「それさえもおそらくは平穏な日々」Powered by Ameba

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そろそろ発売一ヶ月だよな

とか思っていたら、

 

よくよく考えると先月

二月だったんですね。

 

しかも閏ではなく通常の。

 

いやもう、気がつけば先月は

一度もここも書かぬまま、

三月になってしまってました。

 

 

とにかくまあおかげさまで、

この『レコードは死なず』、

 

偏った方面でこそありますが、

なかなかの好評を博しておりまして。

 

ですから、レコード屋でならば

丸一日だって平気で潰せたという

 

そういった記憶のある方であれば

九分九厘かなり楽しめると思います。

 

アルバムジャケットを

棚から引っ張り出していく

 

あのパタパタいう感覚を

思い出すこと必至です。

 

ああ、若い人にはきっと

全然わからなくてごめんなさい。

 

でも本当、外盤屋さんのLPって

すっごい独特の匂いがしたんですよ。

 

あれなんだったんだろうなあ。

 

 

さて本書、二段組みで480頁という

かなり長めの代物なのですが、

 

“時々爆笑しながら、

二日で読んだ“とか、

 

“レコードジャンキーにとっての

バイブルと呼んで過言ではない”

 

といった、実にありがたくも

嬉しい感想に出会えております。

 

 

そんで、前回まず版元P-VINEさんの

宣伝文から張ろうと思って

つい忘れてしまっておりましたので、

 

改めてそこから。

 

こんな感じに紹介していただいてます。

 

 

「アナログ盤はメディアではない、

 人生そのものである !

 若き日パンクに心酔した僕は
 いまでは妻子あり貯金無し、

 四〇代半ばのフリーランサー、
 

 はたして自分の人生、

 これで良かったのか!?
 

 僕の常軌を逸した

 究極のレコード探しがはじまった

 嘘のような本当にあった話、
 “『ハイフィデリティ』の実話版" と

 評されたベストセラー!!

 序文:ジェフ・トゥイーデイ (ウィルコ)

 四十五才の子持ち男の “僕" は、

 大手の雑誌で著名人との

 インタビューなどもこなしているが、

 収入はまるっきり不安定。
 

 毎月綱渡りしながら

 妻と交代で愛息の面倒をみる日々だ。
 

 何を失くし、どうやってここまできたのかも

 すでによくわからなくなっている。
 

 ところが取材相手のクエストラヴから、

 今まで買ったレコード盤は

 全部大事に持っていると聞かされて、

 いてもたってもたまらなくなった。

 

 そんなもの、自分はとっくに

 売り払ってしまっていたからだ。
 

 そしてカーラジオから流れ出した、

 その日二度目の

 「リヴィング・オン・ア・プレイヤー」が

 心のどこかに火をつけた。

 

 取り戻さなくちゃ。
 何を? 何のために?

 

 それすらも定かではないままに、

 僕のいわば

  “アナログ盤クエスト" が幕を開けた──。

 

 出てくるアーティストの一例
 ハスカー・デュ、リプレイスメンツ、

 キッス、ニューヨーク・ドールズ、

 シュガーヒル・ギャング、ピクシーズ、

 ローリング・ストーンズ、ボン・ジョヴィ、

 ザ・キュアー、ジョイ・ディヴィジョン、

 ビリー・ジョエル、イギー・ポップ、
 ザ・スミス、デッド・ケネディーズ、

 ニルヴァーナ、ソニック・ユース、
 アニマル・コレクティヴに

 ディアハンターまで、膨大なロック系

 

 装画: よしもとよしとも」

 

 

といった感じでございます。

 

とにかくこの著者エリックの

妄想癖の暴走振りが、

本書が長くなっている一番の原因です。

 

でも、その脱線振りが面白い訳で、

僕自身こういう手触りの本は

久し振りに読んだなと思っています。

 

これマンガだよね、みたいな話を

担当さんともずっとしてまして、

 

それでたぶんこういう表紙に

なって出てきんだろうと思います。

 

前回も書きましたが、

これ、ばっちり見事にこの通りです。

 

 

フィル・コリンズを聴いて

全部わかった気になって

それでいい訳全然ないだろ、とか

 

ライオネル・リッチーに

髭があったかどうかって、

それを僕に訊くのか、とか、

 

ビリー・ジョエルの『アッティラ』を

主人公の父親が

“誰かが猫を犯しているような音楽“

呼ばわりするとか、

 

バナナラマにはいい曲なんて

一曲きりしかないじゃない、と

奥さんに言われてしまうとか、

 

こんな辺りにちょっとでも

くすりとくるようでしたら、

 

間違いなくお楽しみいただけます。

 

 

もっともこと僕の立場としては、

けっこう一気に読めたと

言ってもらえることが

一番嬉しかったりするのですけれど。

 

 

まだ少し訳書が続きますが

次の本、その次の本と

だいたい固まりつつあります。

 

一つやはり女性ロッカーの自伝で、

早く名前を言いたくて

ずっとうずうずしておるのですが、

 

いろいろあるんで

もう少し辛抱します。

 

 

もう一つの方はイギリスの

たぶんかなり僕向きの、

ファンタジーに片足突っ込んだ

 

とはいえSFとはなかなか言い難い、

そんな現代小説の予定です。

 

確定になりましたら、またここで。

 

 

ほか、先般より幾つか

『ローリングストーンジャパン』さんの

記事を訳しもしましたので、

 

そちらも出てきましたら

ここで御報告いたします。

 

 

もうそろそろ

通常運転に戻しても

いいのだろうかと思うそばから

 

それもやっぱりこちらの

希望的観測なのかなあと

 

結局半信半疑のままでおります。

 

医療従事者の皆様への

感謝を忘れぬようにしようと

思いを改める毎日です。

 

どうかご自愛くださいますよう。

 

では今回はこの辺で。