ブログラジオ ♯49 Curiosity Killed the Cat | 浅倉卓弥オフィシャルブログ「それさえもおそらくは平穏な日々」Powered by Ameba

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さて、ここら辺からちょっと、なんというか
時代の仇花みたいになってしまったバンドが続く。

いや、確かにここまでのラインナップも十分
今や化石みたいなものだったのかもしれないが。


実際洋楽を聴く人が、
相当減っていることは間違いないだろうしなあ。


とにかく、今回のバンドはこちらである。

Keep Your Distance/Curiosity Killed The Cat

¥価格不明
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好奇心が猫を殺す。あちらの有名な諺である。
この曲のタイトルが、
当初はそのままバンドの名前となっていた。


キュリオシティ・キルド・ザ・キャット。
86年にデビューした四人組である。


いわゆるシンセ・ポップのスタイルと、
ちょっとソウル・ミュージック
なかでもファンクに寄り添った感じが
ほどよく融合していた音造りだった。

実際このKEEP YOUR DISTANCEなる
ファースト・アルバムはかなり面白く聴いた。


オープニングのMisfitは、
デュランデユランみたいなコードワークの
キーボード・サウンドに、


ABCのマーティン・フライみたいな
スタイルのヴォーカルが載ってきて、
聴いた瞬間、お、と思ったものである。

そのノリがそのまま、二曲目の
Down to Earthなるトラックにも続いている。


FreeとRed Rightsという、
甘ったるくは決してない
二曲のバラードも出来がよかった。


そしてクロージング・トラックの
Shallow Memoryと、それから今回の
Curiosity Killed the Catとに共通する、
独特のファンキーな感じが、

本当にちょっと新しいかもしれないな、
くらいに当時は思ったものである。


とりわけこのCuriosity~は
イントロに出てくるサックスのラインが
ちょっとシックで格好よく響いた。
女性コーラスの導入もハマっていた。


ちなみにこのトラックが、バンドが最初に
レコーディングした曲なのだそうである。

当時バンド名が決まらないままでいた彼らは
この曲名をそのまま名前に採用したらしい。


MisfitのPVに当時まだ存命だった
あのアンディ・ウォーホルが関わったりして、
四人はたちまち注目を集め
このデビュー作はトップワンを獲得しもしている。


ただ残念ながら、二作目が正直つまらなかった。
本当に、え、どうしちゃったの、という感じだった。

何度聴いてもパンチみたいなものが見つからない。
どの曲のどのフックもちっとも印象に残らない。


案の定、ほとんど話題にもならなかった。

まあ今回改めて聴いてみて、二曲ほど、
思ったよりも悪くないな、と
感じた曲もあるにはあったのだが。

ちなみに曲名だけ挙げておくと、
We Just Gotta Do It(For Us)と
Something New, Something Blueである。


でも聴き所はやっぱそこだけかなあ。

その後彼らは、バンド名をシンプルに
キュリオシティと改めて数年間活動するのだが、

どうやらアルバムは、本国でさえリリースにも
到らなかったようである。


むしろヴィジュアル的な要素を
前面に押し出してプロモーションしていた
我が国での方が、多少認知度が長続きしたようで、
この三枚目、どうやら日本盤はあったらしい。


恐縮ながら目にしたこともないけれど。

いずれにせよ、この頃からたぶん
こういう音楽が、少しずつ
時代遅れになり始めてしまった
ちょうどそういう時期だったのだろうと思う。



では今回のトリビアは、
本ブログのタイトルから。


最初の頃に触れた通り、上に大きく書いてある
『それさえもおそらくは平穏な日々』なる一節は、
たがみよしひささんのマンガから借用している。

で、七月のリニューアルの際に
英文の表記を追加した。


このJust Another Ordinary Dayという
フレーズは、実はこのバンドの
Ordinary Dayという楽曲の
サビの歌詞から持ってきているのである。


いや、なんかちょうど上手い具合に
訳したみたいに見えるよなあ、とか
思ったので採用してしまった。

という訳で今回のネタは、いわば自給自足である。

だからなんといおうか今、自分で自分に、
自演乙という感じである。


これ、それなりに結構不思議な気分かも。

いや、そろそろ本当にネタ探すのが
相当苦しいんですよ。どうかお察し下さい。