強化人間331のブログ

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サイボーグである強化人間331の、つれづれ山行記録。
さしておもしろくもないのは、ご愛嬌。

愛知県民恐るべし!

 

であります。なんのこっちゃ、つう話なんですけど、ワタクシ春日井市に越してきてからこちら、運転していてヒヤリとしたケースが数えきれないほどあるのですよ。

 

わたし自身の運転技術はもちろん高くありません。なにせかくかくしかじかであわや免許取り消しになりかけた男ですからね。とはいえ相当気をつけて走っているつもりなのですが、どうも愛知県では恒常的に交通戦争が勃発しているようでして。

 

こないだ妻の運転で名古屋市内を走っていたときのこと。われわれは右折オンリーの矢印信号レーンで待っていて、長い列ができていました。矢印が出た瞬間、どんどんはけていって、間もなく赤になったのですが前にいる連中はまるでまだ矢印が出ているかのように、おかまいなしに曲がっていきます。ここまでは愛知の日常なのでいちいち槍玉に上げるほどではない。驚くべきはここからです。

 

なんと妻もブレーキペダルから足を離し、発進しようとしたのであります! 赤になってすでに2~3秒は経ってました。さすがにあかん! と警告し、横断歩道の上でストップ。妻は「いや、だってこんなん待ってられんし」とブー垂れてます。あの……0歳10か月の坊主が乗っとるんですがそれは……

 

さらにみなさんの度肝を抜く事実をお伝えしましょう。妻はこうした運転をくり返しているにもかかわらず、なんと免許取得からストレートでゴールド免許になり、以後その記録はずっと続いているのであります! 信じられますか? 愛知に限ってゴールド免許の交付条件が異なるのでしょうか? 過失致死1件までなら許容されるとか?

 

さすが交通死亡事故ワースト1常連自治体は違います。世の格言に「尾張小牧ナンバーを見かけたら距離を空けろ」というものがあるくらいですからね。ちなみに妻のナンバープレートは「尾張小牧」であります。まあそういうことです。

 

さてキレイにオチがついたところで、早速山の話題といきましょう。

9:45 北谷登山口~10:55 風穴~12:40 祖母山~14:09 国観峠~14:56 展望台~15:50 北谷登山口

 

日時 2025年1月2日(木曜日)

天候 快晴

メンバー 強化人間331、妻の2名

装備 ワンデイ装備(調理器具、雨具、食料、水3リットル等)

距離 8.1キロメートル

累積標高差 約835メートル

所要時間 6時間12分(うち休憩含む)

備考 またアイスクライミングだった

 

1、駐車場争奪戦

祖母山の登山口は細い山岳道路の端っこからスタートすることもあり、駐車場が非常に狭いようです。阿蘇山はマイナールートからの登攀でしたので駐車場はがら空きでしたが、こちらはそうもいくまい――。というわけで早めに出発し、宮崎県くんだりまで早朝から出発することに。

 

1月2日の三が日から登山者なんてそうもおらへんやろ、とわたしは楽観的だったのですが、現場についてみてビックリ! 正規の駐車場はすっかり埋まっており、路肩の広そうなところにまではみ出している始末でした。登山者さあ……

9:45、北谷登山口を発ちました。序盤は岩がちな沢を辿る静かな道であります。どことなく鈴鹿山脈を思わせるルートでした。

百名山の雷鳴はすさまじく、なんてことのない渡渉ポイントにもしっかり頑丈な丸太橋がかかっています。道も整備されており、初見でも目をつむっていても登れそうな塩梅。阿蘇山の悪夢のようなことにはならないでしょう。楽勝であります。※楽勝ではありません

中盤くらいになると、日陰にはつららや凍結か所が出てきました。なんだかいや~なふんいき。今回は軽アイゼンこそ持ってきましたが、どのみち1人分しかありません。もし阿蘇山のようなハイパーデンジャラスゾーンがあったら……。

日の当たる坂道(by Do As Infinity)は秋の装いなんですけどねえ。落差の激しさに面喰います。そして登山道はいよいよ北側に入り込んでいき、雪が増え、道は凍り――。

あっ……。(察し)

 

雪壁のトラバースが何度も出てきました。靴の裏の接地面積の関係で、雪道は直登よりトラバースのほうが危険です。しかもカチコチに凍結しとる。男らしく軽アイゼンを両足分妻に与え、わたしはツボ足で雪壁を巻いていきます。

 

白状します。この区間、

 

死ぬほど怖かったんやが!

 

男性とはまことにしょうもない生きものです。とうにカッコつける必要のなくなった妻にですら、わたしは「軽アイゼンなんざいらん、そんな女々しいギア使えるか!」と見栄を張り、さも楽勝ムードを装ったのでした。阿蘇山ほどではなかったにせよ、本ルートも非常に危険でまったく肝を冷やしました。ああおっかな。

九州なんて雪なんざナイナイ、大丈夫大丈夫、一休み一休み……と一休さんムーヴをかましていたら、このザマです。雪が少ない分、凍結したか所が露出しやすく、むしろ深雪をラッセルせなあかん本州よりも技術的な難易度は高いでしょう。

見事なミニ氷瀑も拝めました。核心部は途中の急登エリアで、それ以後は斜度も緩んでホッと一息。山屋のなかには「山で死ねれば本望」なんておっしゃる向きもいるようですが、わたしは普通に嫌ですね。滑落死を想定してみても、落下中の恐怖、岩に衝突して全身の骨が砕ける際の痛みなど、想像しただけで最悪の死に方だとわかります。

 

理想の死に方はズバリ、安楽死でしょうなあ。このテーマはいろんな作品にも出てくる永遠の課題ですよね。「ブラックジャック」のドクターキリコ、「振り返れば奴がいる」の司馬先生。どちらも安楽死を肯定し、患者のことを第一に考えるキャラクターでした。

 

わたしは疑問なんですけど、病院の末期治療では「患者のために」人工心肺やら栄養チューブやらを駆使して少しでも延命措置をはかるでしょ、あれ、患者の立場で望む人がいるんでしょうか? 家族は少しでも生きていてほしいと思うかもしれんけど、当の本人は意識混濁状態ですでに自意識はなく、大脳は機能停止してるような塩梅でしょう。

 

医学的には大脳が――一般的に意識や心と呼ばれるものをつかさどる部位――死んでも脳死とは判定されません。誤解が多いようなのでここはハッキリさせておきます。「脳死」とは大脳も含めた、生命維持をつかさどる小脳や間脳すら機能停止した状態を指します。ざっくり要約すれば、意識のない「植物状態」は脳死状態ではありません。小脳が生きていて、呼吸や心臓の拍動をコントロールしているからです。

 

ですから現代医学としては、たとえ大脳が死んでも小脳が生きている限り、脳死ではないので延命措置をしなきゃなんない。しかしあえて率直に書けば、大脳が死んだ時点でその人物は死んだも同然ではないでしょうか。少なくともわたしは自我を失い、排泄を続けるだけの機械にまでなって家族に負担をかけようとは思いません。リビングウィルの念書書かなきゃ(使命感)。

 

日本はいまのところ、安楽死を非合法として扱い、この手の治療を施した医師は傷害罪や殺人罪を課せられています。それは法律がそうなっているから仕方ないにしても、これだけ多様な生き方が叫ばれてるのですから、そろそろ死に方にもそれを適用してよい頃合いだと思うのですが、いかがでしょうか。

 

著作名 脳死

著者 立花隆

ジャンル 脳死判定の解説書

おススメ度 ★★★★★★★(5点満点中7点!)

一言コメント 圧倒的な筆力

 

本書は非常に分厚い本でありながら冗長さは感じられず、むしろ脳死について学ぶべきことがすべて詰め込まれているための長さ、といえるでしょう。

 

脳に関する本にはほぼ必ず、脳の断面図や模式図が出てきて、ブローカ野とか前頭前野だとか、3分後にはもう忘れてそうな名前が記載されていることが多い。本書もその手の模式図は出てくるものの、細部にはあえてこだわらず、非常にわかりやすく脳について学べます。

 

立花氏はジャーナリストが本業で、本書を書くにあたり徹底的な勉強と取材をした由。その成果は圧倒的で、立花氏の筆力と相まってとんでもない完成度に仕上がっています。わたしは脳に興味を持ちながらも、何冊解説書を読んでもいまいち理解できたためしがなかったのですが、本書を読んでそうした疑念が吹っ飛びました。

 

出版年は1988年と古く、文庫本で500ページを超える大著ではありますが、わかりやすさ、リーダビリティを兼ね備えた会心の一作であると断言します。ぜひご一読いただき、今後の日本がとるべき安楽死に対する議論に加わってもらいたい。

 

人間生きるのも大変ですが、死ぬのも葬式費用、お墓の管理の引継ぎなど、懸念事項は多いもの。これからの時代、生前にやっておくべきこととして、①臓器ドナー登録、②リビングウィル同意書への署名、③墓じまい、④生前贈与。これくらいは考えておかないといけないのかもしれません。うわっ、死ぬときにやること多すぎ⁉ →うわっ、わたしの年収低すぎ⁉

さっきの小噺に関して、まさかのオチなしで強行突破します。稜線に登れば雪もほとんどなく、無心で歩けました。平和ってええなあ……。

12:40、祖母山(1,756メートル)着。見晴らしがよくて感動はするんですけど、それ以上に、

 

生きて到達できたあ!

 

が率直な思いでありました。いやはや、この山もおっかなかった。阿蘇山に続いて〈人食い山〉でありました(ナンガ・パルパッド感)。山頂には3組ほどパーティが休んでおり、思い思いに祖母山からの情景を味わっておられました。われわれもすり減った精神力を回復するため、じっくりランチとしゃれこみ、1時間ほど滞在。

山座同定はサッパリ妖精ではあるものの(by魔法陣グルグル)、ご立派な山々が見渡せました。もう二度と訪れないであろうことを思うと、感慨深いものがあります。

遠く見えているのは阿蘇山の外輪でしょうか。北海道も広大な原野が広がっていて驚いたけれども、熊本も眼下に人家のなさそうな原生林が広がっております。雄大ですなあ。

例によって帰り道が不安でしたが、ループコースを採用することでピストンを回避、地獄のトラバースは免れました。オルタナティブルートはご覧の通り雪こそあるものの、全体的に斜度は緩く、ツボ足でも危険はありませんでした。どうやらみなさん、こっちから登ってピストンしてたようです。またもやわれわれは、情弱のために死にかけたというわけです。

 

終盤は雪もなくなり、山腹をジグザクに切られた非常に歩きやすい道を辿ってゴール。15:50、北谷登山口でした。生きててよかった登山式。→やっててよかった公文式。

 

2、おまけ 高千穂峡観光

せっかく宮崎県くんだりまで来たんですから、ご近所の高千穂峡へなんとしても行く! と妻が言い張ったため、疲れた身体に鞭打って2回戦目に突入しました。

 

祖母山からはかなり遠くてウンザリしたのですが、遅い時間にもかかわらず多くの人で賑わう人気スポットでありました。

上に見える橋から降りていき、高千穂峡を目指します。谷間だからなのか知りませんが、やたらと冷たい風が吹き荒れており、汗が乾いて非常に寒い。震えながら歩いていきます。

写真ではあまり伝わらないんですけど、この谷はかなり浸食がすすんでおり、ムチャクチャ落差が大きいです。橋から身体を乗り出すと吸い込まれそうなほど。いや、圧巻! 天下にその名を轟かせているだけのことはある。

難点があるとすれば、とにかくカップルが多いこと。わたしは10台後半から20代前半くらいのクソガキカップルを見ているとなんかこう、バールかなにかで思い切り後ろドタマをどつきたくなってくるんですよね。

 

幸せそうな彼らに対する負の感情が芽生えるのは、わたしの青春時代が灰色どころか漆黒であったことと無関係ではありません。何連敗したか記憶も定かでなく、まさに「ふられ気分でRock'n' Roll」でありました。→TOM☆CATのデビューシングル。

この日も大量に湧いたカップルのドタマを叩き割りたい衝動を抑えつつ、なんとか殺人事件を起こさず終了。いやはや、人間こうなったらオシマイですな。わが息子もわたしの遺伝子を半分受け継いでいるわけですから、モテについての未来は決して明るくないでしょう。坊主よ、正直スマンカッタ

 

3、夕食はファミレス

でした。だっておいしそうな個人店舗はすぐ閉まっちゃうんだもの。高千穂峡の近くのファミレスに入ったのですが、そこはおそらく近隣で夜遅くまでやっている唯一のお店なのでしょう、若者のたまり場と化しておりました。

 

若者たちは現代のZ世代よろしく、ほとんどみんな例外なく、髪の色がピンクだったりメッシュが入っていたりと奇抜なファッションでしたけれども、どことなく閉塞感というか、なにやら諦観ムードのようなものが漂ってました。北海道旅行のときにも感じたことですが、田舎の若者たちはある程度自分の未来が見えてしまい、将来に希望を持ちづらいようです。

 

その点わたしは岐阜に生まれ、岐阜で育つことができました。ご存じないのなら読者に教示するにやぶさかではないので教えましょう。岐阜県は日本一の県であります! 海なし県なので津波被害は皆無、原発なし、観光資源豊富、名古屋まで電車で23分、家賃安い、暖かい県民性(ただし打ち解けるまで10年くらいかかる可能性アリ)などなど、メリットは枚挙にいとまがありません。岐阜県を離れて1年以上経ちますが、懐かしくかの地を思い出す今日このごろ……。

 

さて次回予告。お次は久住山となります。次はもう、アイスクライミングとかは……勘弁してくださいね。

 

おわり