強化人間331のブログ

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サイボーグである強化人間331の、つれづれ山行記録。
さしておもしろくもないのは、ご愛嬌。


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晴れてくれ!

 

最後に見た予報では曇りのち雨でした。せっかく遠征にきたのですから、なんとか絶景を拝みたいものです。さてどうなるか。

 

2日めのコースは以下の通り。

仙丈ヶ岳登山口~本道合流~5合め大滝分岐~小仙丈ヶ岳~仙丈ヶ岳~仙丈ヶ岳小屋~馬の背分岐~丹渓新道分岐~馬の背ヒュッテ~藪沢分岐~藪沢登山口~北沢峠(バス移動)~仙流荘~戸台大橋~河原駐車場(車回収)

 

うん、まあなんのおもしろみもないコースではありますが、よければお付き合いください。その代わりに景色、天気ともに最高レベルの山行でした。

 

①出発!

 

不眠不休で運転、そのまま登山に突入したため、いつもろくに寝られないテント泊でもすっかり熟睡、例によって周りの連中ががやがややってる音で目覚めました。

 

時計を見るとまだ3時台。まあ早出するのはいいんですけど、まだ寝てるわたしのような人間もいるんですから、せめて大声で会話すんのはやめろや。ホンマうるさくてかなわん。

 

にわかキャンパーを集中的に批判するわけではないんですけど、このテント場はバスから降りて10分で幕営できます。したがって山中のテント場では考えられないような機材を持ち込む連中が数多くいて、ほとんど設備の整ったオートキャンプ場のような雰囲気なんですね。

 

このように至れり尽くせりのテント場には山のルールを知らないにわかがどうしても一定数紛れ込んできて、上述のように寝てる人間のことなんか気にもしないでぺちゃくちゃしゃべってる。もしかしたらあいつらは山屋だったのかもしれませんけど、もしわたしが早出する立場でしたら鳴らす音は最小限にし、会話なんてもってのほかだと思うでしょう。

 

二度寝しようにもできずに結局、5時30分起床です。

それにしてもよくもまあこれだけ集まったものですなあ。湯を沸かしつつシュラフを畳み、エアマットも畳み、アルファ化米を戻してるあいだに汗まみれで着心地最悪の登山着に着替え、コンタクトを入れたあたりでちょうど15分。

 

朝飯をかっ込んで歯を磨き、水を補給し、トイレをすませ、テントを解体してジャスト1時間でした。まあ早いほうでしょう。6:30、テント場をあとにしました。さらば長衛小屋のテント場!

仙丈ヶ岳登山口ですね。北沢峠近辺には登山口がやたらにありますが、どれを辿っても結局同じ尾根に合流するので、お好みで。

肌寒く感じていたのもつかの間、陽光が当たって非常に心地よい。まだぎりぎり早朝登山が快適な季節です。よい時期にきました。暑くなってきたのか、このあたりではアウターを脱ぐために立ち止まっているパーティが多数いました。このへんにわたしのような上級者と、温度変化を考慮できない素人との差があるんでしょうなあ。冬でも動きやすいとか言ってハーフパンツスタイルのままな人間がなにか言ってますね

昨日の戸台川登山道とちがい、さすがはメジャールートだけあって整備は行き届いてますね。緩やかに尾根を登る典型的な登山道です。

8:00、5合めの大滝分岐に。1時間30分ほどでしょうか。コースタイムは2時間なのでまあまあです。ちなみに今回は荷物を全部背負ってきてますね。デポしないことにより、1,000メートル程度の戸台川から3,000メートルの仙丈ヶ岳まで、自力登頂を果たすという趣旨。どうですかっこいいでしょうが?

大滝分岐直前から長いこと急登が続きます。息を喘がせて登ってますと、☆PON☆と森林限界に出ました。映画「コマンドー」のベネットのノリでね。→10万ドル☆PON☆とくれたぜ? それはともかくこの晴天はどうですか。予報ではくもりのち雨だったのに大外れ。いかにわたしの徳が高いかの証左といえましょう。え、ほかの登山者の徳にあやかってるかもしれないじゃないか、ですって?

ちょっと黙れマジ

振り向くと堂々たる山岳が。あいつはかの有名な甲斐駒ヶ岳ですね。仙丈ヶ岳と対をなす南アルプス北部の2大スター。さすがにそこらのザコ山とは迫力がちがいます。これより終始背後に甲斐駒を背負って歩くというぜいたくな登山を楽しめます。

対岸の馬の背尾根。紅葉した木々が彩りを添えてます。美しい。

何度も振り返ってしまう。甲斐駒の右に深くV字に切れ込んだ谷があるでしょう、あれが有名な仙水峠であります。あの峠は北沢峠と栗沢岳、そしてもちろん甲斐駒ヶ岳をつなぐ要衝。水が近くにないのが難点ですが、テント泊に絶好の場所でしょう。通年幕営禁止ですけどね。シーズンオフはそんなの関係なしにみなさんバンバンやってらっしゃいますけどね。

というわけではい、8:40ごろ小仙丈ヶ岳(2,852メートル)にたどり着きました。ご覧の通り360度の大展望。実はこんなの序の口でして、

これからたどる稜線が堂々たる威容を見せつけてくれました。実を申しますとわたくし、南アルプスなんかいもくさくてしょっぱい山域だという偏見を持ってた。それがこのとき木っ端みじんに打ち砕かれましたね。南アルプスがしょっぱかったら中央アルプスはどうなるんですか? ちり芥ですよ、ちり芥! いやあ、すげえなあ。

正味な話、小仙丈ヶ岳から本峰までの稜線歩き、この区間はまったく別世界、雲上の散歩、嘘のような非現実感などなどを味わえます。進むのが惜しいほど。

終始こんなのが続く。

どれだけ見ても見飽きるということがない。

しつこいようですけど、この稜線はまったく途方もないスケールであります。1年以上前の残雪期に登ったきりでした。あのときもすばらしかったけれども、紅葉シーズンは輪にかけてすばらしい。

仙丈ヶ岳本峰をロック。

先をゆく人びと。みなさん絶景に見惚れており、非常に楽しそう。このへんで学生らしき若者の大集団とすれちがいましたけど、なんなのあいつらの横柄さは。ぜんぜん道を譲ろうとせずに、ものすごい勢いでだだーと駆け抜けてました。とっさに山側へ避けましたけどね。

 

こんな細い登山道ならすれちがい困難なことくらいわかるでしょ。学校で習うのはお勉強だけじゃないはずなのに、なんでそんなことくらいわからないかなあ。これだから最近の若いもんは! (すっかり年配者の発言ですね

 

あえて彼らを擁護すれば、この集団の最後尾におっさんがついてましたので、監督者はいたわけです。つまりこのケースでは彼がガキどもを指導すべきだったので、悪いのはあいつです。ガキどもの脳容量はむろんアウストラロピテクス以下だったけれども、それなら経験豊かな大人がちゃんとしなきゃいけないはずでしょ。まったく最近の大人ときたら! (そうなると最近の誰なら許されるんでしょうか?)

尾根を巻くように道がつけられてますね。写真映えしますなあ。

10:00ごろ、仙丈ヶ岳(3,033メートル)に登頂。ここまでおよそ3時間くらいでした。テント泊装備の割にはそこそこのスピードだったのではあるまいか。山頂はたくさんの人でにぎわっておりました。

富士山と雲海。圧倒的な光景です。岐阜に住んでいる人間にとって富士山が見えることそのものがめずらしいので、たいへん新鮮でした。

仙丈ヶ岳といえばこれ、標高のワンツーパンチ。いうまでもなく左が富士山、右が北岳ですね。毎度思うんですけど北岳というネーミングセンス、これなんとかならなかったんでしょうか……。

 

ところでくだんのワンツーパンチ、これはいったいどんな技なのか。これはずばりボクシングですね。まず左ジャブで相手の動きを止め、強力な右ストレートでぶちのめすというしろもの。

 

ジャブは体重を乗せないぶんくり出されるスピードが速く、かつボクシングは左側を半身にして構えるため、最速で相手に届くパンチなわけです。その代わり威力は低い。それでも経験者が打てば敵の動きを封じる役目としては十分すぎるほどです。

 

そうなればしめたもの。体重を乗せて腰をひねり、無防備なところへ右ストレートをぶち込むのです。グローヴのないマジもんのけんかですと、もろに右ストレートが顔に入ればそれだけで勝負が決するほどの威力があります。格闘技の試合では弧を描くフックが多用されますが、あれは力を込めやすい打撃方法だからです。

 

プロの格闘家のようにプロテインと日々のトレーニングで筋力を強化している人ならフックに頼るのもいいでしょうが、そうでない一般人が一撃で相手を圧倒するためにはやはり、腕力頼みでない芸術ともいえるストレートがもっとも効果的ではないでしょうか。ストレートは軌道が単純なため、どんなパンチよりも最速で相手に届く必殺の武器であります。ストレートは基本技にして極意。わたしはそう思いますね。登山の話じゃなかったの?

パノラマ撮影というやつに挑戦してみました。これで合ってるんでしょうか。それっぽくは撮れたと思いますが。

鋸岳稜線をアップで。あそこにいるはずだったのですが、わたしが不甲斐ないばっかりに対岸から眺めることになってしまいました。ううむ、いつか、いつかね。

こちらは南側の景色。仙塩尾根と呼ばれる長大なコースでして、南アルプスの要塞である間ノ岳に通じてます。このあたりはほとんど幕営禁止区域なため、北沢峠をベースにして縦走しようと思うと、すさまじい歩行時間になってしまう。いつか時間が取れたとき、ぜひとも歩いてみたいものです。塩見岳を一日で登頂したイケメンのおっさんも、似たようなことを書いてました。彼ならやりかねないとひそかに期待してますね。

 

とまあ、このような景色を堪能しつつ、ゆっくり昼食を摂りました。50分くらいはいましたかね。なにぶん2週間以上も前のことですので記憶がね……。10:40ごろ出発。

仙丈小屋に向かって下っていきます。山小屋と甲斐駒のツーショット。本当に絵になります。

山ガールがいたので盗撮しました。カールと妙齢の女性。悪くないショットでしょうが。彼女は山頂にもいて、わたしはじろじろそっちばかり見てたんですけど、帽子におそらく汗取り用なのでしょう、手拭いを挟み込んでたんですね。それがどうにも旧日本帝国陸軍の南方戦線に派兵された兵士を髣髴とさせるのです。帝国陸軍系女子。こんなジャンルがあろうとは、たまげたなあ。

仙丈小屋を通りすぎ、

仙丈ヶ岳カールを振り返ります。写真ではあまり伝わりませんが、このスケール感はまったく常軌を逸してました。ほとんどの人は登りを尾根ルートから辿ってますが、カールを経由する藪沢ルートもよいかもしれません。

もうあとは下るだけです。丹渓新道との分岐をすぎ、

馬の背ヒュッテを通過し、

藪沢ルートと合流しました。この沢はごうごうと勢いよく流れてまして、なかなかの迫力。歩いている人はほとんどおらず、非常に静かでした。

甲斐駒ヶ岳もこれで見納め。さらば!

藪沢ルートは沢道ではあるけれども、実際に入渓することはほとんどなく、このように沢沿いを高巻きしておりたいへん歩きやすい。藪沢のおかげで常時涼しげ、水も飲み放題ですので、高峰でもなお暑い真夏の登山にはうってつけではないでしょうか。

なかなか立派な滝もありました。コースは終始整備されており、わかりづらいところもなく、まことにユーザーフレンドリー。前日に辿った戸台川ルートとは雲泥の差です。まああっちは半分バリルートみたいなもんですので、比べること自体筋違いでしょうけど。

沢から離れて尾根を九十九折に下っていきます。なにやらしょうもないダジャレもありました。こういうのはどうにも憎めないものですね。書いた本人の「俺いいこと思いついちゃった!」的なしたり顔を想像するとね。よくできましたと心にもないお世辞を言いたくなってしまう。

やっと終盤に差しかかりました。例によっていかにも南アルプスらしい森のなかを通してあります。

 

そして12:00すぎ、やっと登山口に。1時間50分くらいかかってますので、けっこうのんびりしてました。あとは北沢峠への間道を使って15分ほど歩き、バス停に腰を下ろし、おりよく入ってきた臨時便に飛び乗ってフィニッシュ――と思いきや、戸台大橋のバス停で降りて30分ほど林道を歩き、車を回収せねばならない。

 

そう思って停止ボタンを押そうと構えてたんですけど、表示はずっと歌宿のままになってて、戸台大橋バス停を通り越して仙流荘に着いてしまった。おいおいふざけんなよと受け付けに殴り込みをかけると、回送便がすぐに出るからそれに乗ってっていいよ、とのこと。

 

これは明らかにバス会社のミスだったんですけど、邪険に扱われることもなくすぐに対策を講じてくれました。北沢峠から帰る客はすべて仙流荘で降りるという先入観で戸台大橋バス停の表示を怠ったのは運営側のミスですけど(しつこいな)、リカバリーの手際には感心しました。(なにさまなんだ)

 

回送便に乗って折り返し、戸台大橋バス停で降りてザックをデポ、林道を本を読みながらたらたら歩き、車を回収したのは14:00ごろでした。2日めは合計6時間と少ししか歩いてませんが、まあよいでしょう。これにて南アルプス遠征終了。お疲れさまでした。

 

②温泉

 

仙流荘でも入れるらしいんですけど、新規開拓に尻込みする保守派のわたし。結局駒ヶ根まで戻り、恒例の早太郎温泉「こまくさの湯」で汗を流しました。体重も55キロ台をなんとか維持してましたので、相対的に少ない運動量の割には減ったほうでしょう。

 

③反省

 

歴史ある北沢峠へ徒歩で入り、仙丈ヶ岳を攻略する。よいプランだったのではないでしょうか。それではみなさんさようなら――。

 

っておおーい!

 

そうです、当初は熊ノ穴沢から中野川乗越にいたり、第二高点をピストン、甲斐駒ヶ岳へと縦走するはずだったのです。それがどうですか、この安全パイルートへの大幅な変更は! なにがよいプランだった、ですか。聞いて呆れますよ本当の話。

 

またもや南アルプス北部に禍根を残す結果となってしまった。次こそしっかり予習をし、縦走をなんとしてもやり遂げる。あんまり先延ばしにしてると体力の低下が著しい昨今、テント泊縦走が不可能になる日もそう遠くないので、近いうちにやりますよ! おそらく。たぶん。きっと。あるいは……。

 

おわり

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