日米など12カ国が参加してカナダのオタワで開催された環太平洋連携協定(TPP)の交渉官会合が12日、閉幕した。鶴岡公二首席交渉官は閉幕後の記者会見で「首席交渉官でやるべき作業が少なからず残されている」と述べ、首席交渉官らで協議を継続する考えを示した。12カ国は、閣僚会合の開催日程を明示しなかった。
12カ国が目指す早期妥結に向けては、閣僚会合で各国の意見の隔たりが残る難航分野で政治決着を図ることが不可欠だ。継続する事務レベル協議で、いかに論点を絞り込む作業を加速し、閣僚会合の開催にこぎ着けられるかが今後の交渉前進の鍵を握ることになる。
3日から始まった交渉官会合では、解決が困難とみられていた労働と、食の安全を扱う衛生植物検疫の分野で大幅な進展がみられるなど、分野によって論点を絞り込む作業が進んだ。(共同)