超絶技巧 理屈抜きの快感
梅雨のじめじめした毎日、気が晴れない時にはバイオリンの胸のすくような超絶技巧を駆使したこの曲を聴いてみるのも良いかもしれない。
音楽史上、もっとも著名なバイオリニストの一人で作曲家パガニーニ(1782~1840年)は、当時、人間離れした技巧を駆使した演奏で、「悪魔に魂を売った代償に技巧を手に入れた」と信じられていたほど。
代表作の一つ、バイオリン協奏曲第1番は、イタリア生まれの作曲家らしい明るい「歌」にあふれ、親しみやすさの中に超絶技巧が織り込まれている。それはスポーツのウルトラCに通じるような理屈抜きの快感を聴き手にもたらしてくれる。
この曲の代表盤とされるイタリア生まれの巨匠アッカルドによる演奏で楽しみたい(製品番号 UCCG-6071)。(モーストリー・クラシック編集部 平末広)
ユニバーサル、1296円