薬横流しで8600万円脱税、薬局2社を告発 東京国税局 | 毎日のニュース

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 医薬品を問屋に横流しし、法人税計約8600万円を脱税したとして、東京国税局が法人税法違反罪で、主に首都圏で調剤薬局事業を展開する「コスモ薬局」(横浜市金沢区)、「ケイツー」(千葉県市川市)の2社と、両社を実質的に経営する映画関連会社の矢野浩行社長(49)を横浜地検に刑事告発していたことが8日、関係者への取材で分かった。矢野社長は取材に「見解の相違があったが、すべて認めて修正申告し、納付も済ませた」と話した。

 関係者によると、矢野社長は薬を大阪市内の現金問屋に販売し、現金で受け取った代金を、自分名義の銀行口座に入金する手口で売り上げの一部を除外。また、実際は働いていない妻ら親族の給与を架空計上するなどの手口で、平成23年12月期までの3年間で約3億円の所得を隠し、約8600万円を脱税したとされる。

 矢野社長は2社や映画関連会社のほか学習塾などを経営。「コスモグループ」と称して多角的に事業展開しており、隠した所得は預金のほか、グループ内の事業資金などに充てていたという。

 民間信用調査会社によると、コスモ薬局の25年12月期の売上高は約9億円。