米豪、中国を牽制 防衛協力の強化合意 | 毎日のニュース

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 【ワシントン=加納宏幸】オバマ米大統領は12日、オーストラリアのアボット首相とホワイトハウスで会談し、両国の防衛協力に関し、海洋での危機や人道支援・災害救助への対処能力を高めるための兵力配備計画に合意した。両国は同日、共同で発表した文書で「東・南シナ海で主権を主張するため威嚇や強制力を使う動きに反対する」と明記し、中国を牽制(けんせい)した。

 オバマ氏は会談後、「大国として台頭する中国が、基本的な国際法や国際規範を強化することに協力し、これらを順守することが重要だ」と述べた。

 文書は領有権主張をめぐる係争について、仲裁裁判所の活用を含めて国連海洋法条約に基づく平和的な解決を実現するよう要求。東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国に対し、南シナ海に関する「行動規範」を策定するよう求めた。

 オバマ政権の「アジア重視」の一環として、米海兵隊はオーストラリア北部ダーウィンで駐留を開始。今回の首脳会談は中国の活発な動きをにらみ、米豪同盟の深化を図るのが狙いだ。

 両国は宇宙、サイバー、ミサイル防衛(MD)の各分野で協力を強化していくことも確認した。