【W杯あの時あの言葉】「ゴールネットに突き刺せばいいんだ」シアラー(イングランド) | 毎日のニュース

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■第16回フランス大会(1998年)決勝T1回戦

 1986年大会に続く因縁のイングランド-アルゼンチン戦。両者の間には、「フォークランド紛争」という重い争いがあり、そう簡単に因縁はほどけない。86年はマラドーナの「神の手」ゴールや「5人抜き」という伝説のプレーに翻弄されたイングランドだが、フランス大会では役者が大幅に入れ替わった。

 1次リーグで初出場の日本を一蹴したアルゼンチンにはバティストゥータ、オルテガ、シメオネがいた。イングランドにはスコールズに貴公子ベッカム、そしてワンダーボーイ、オーウェンら華やかな顔ぶれ。2-2のまま突入したPK戦で、当時18歳のFWオーウェンが2トップの相棒にたずねた。「どこにければいい?」。チームの大黒柱、27歳の主将シアラーの答えは明快だった。

 「ゴールネットに突き刺せばいいんだ。いつも通りにな」。最初のシアラーと4番目のオーウェンは決めた。しかし、イングランドは敗れた。