中国、ベトナムの首脳会談打診を全面拒絶 異例の強硬姿勢 南シナ海、打開困難 | 毎日のニュース

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 南シナ海での領有権争いに絡み中国船とベトナム船の衝突が相次いだ5月、ベトナム側が緊張緩和に向け最高指導者グエン・フー・チョン共産党書記長と習近平・中国国家主席との電話会談や書記長の特使訪中を打診したが、中国側が拒絶していたことが分かった。両国は共産党同士のパイプがあるが今回は機能していない。中国のこれほどの強硬姿勢は極めて異例。対話打開は見通せない状況。

 中国は5月2日、両国が領有権を争うパラセル(中国名・西沙)諸島付近の海域で石油掘削作業を開始、公船や漁船を展開。主権侵害と反発したベトナム側の船と衝突が続いた。同筋によると、ベトナム側は事態を深刻に受け止め、「極めて早い段階」にチョン書記長と習主席(党総書記)との電話会談を申し入れたが中国側は無視した。

 ベトナムはナンバー2のチュオン・タン・サン国家主席と習氏との電話会談も打診したが、中国は無視。書記長特使を訪中させる考えも伝えたが受け入れず、全面拒絶にベトナムは衝撃を受けたという。(共同)