オバマ氏「ロシアの行動は矛盾している」 電話会談でプーチン氏に武装勢力の退去要求 | 毎日のニュース

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 【ワシントン=青木伸行、モスクワ=佐々木正明】オバマ米大統領は14日、ロシアのプーチン大統領と電話で会談し、ウクライナ東部ドネツク州で市庁舎などを占拠している親ロシア派武装勢力を、ロシアが支援していると非難し、親ロシア派武装勢力の退去と、武装解除に影響力を行使するようプーチン氏に要求した。

 オバマ氏は「ロシアの行動は外交的解決方針と矛盾している」と批判。17日にジュネーブで予定されている米国、ロシア、ウクライナ、欧州連合(EU)による外相級の4者協議に言及し、ウクライナとの国境にロシア軍の脅威が存在し、ウクライナ国内で武装勢力による軍事的な挑発がある情勢下では、4者協議は成功しえないと強調した。

 さらに、オバマ氏は(1)ロシアは政治・経済的な孤立を深めている(2)ウクライナ情勢を悪化させ続ければ、さらなる代償を伴う(3)ウクライナ国境からロシア軍を撤退させるべき-と、重ねて警告、要求した。

 一方、ウクライナ暫定政権は並外れた自制に努めており、5月の大統領選挙を自由、公正なものとすることで国家の統一を保とうとしていると、称賛した。

 ロシア大統領府によると、プーチン氏はドネツク州などウクライナ東部での行政庁舎占拠について、「ウクライナ暫定政権がロシア語を話す住民の利益を考えていないことの結果だ」として、親露派の占拠を擁護した。

 オバマ大統領は同日、フランスのオランド大統領とも電話で協議し、ロシアが情勢をいっそう不安定化させれば、本格的な追加制裁を科す方針で一致した。