【津田俊樹のスポーツ茶論】コミッショナーはどこに行った 礼を失したシリーズ表彰式 | 毎日のニュース

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 楽天の優勝が決まり、星野仙一監督の胴上げの後、表彰式に移ると、携帯電話が鳴った。ガチガチのアンチ巨人ファンの友人からだった。

 「今、テレビを見ているんだけど、MVPなど各賞を授与している人って誰なの?」

 巨人が負けたにもかかわらず、いつになく声がとんがっている。

 「コミッショナー代行のオリックスの宮内オーナーではなさそうだし、分からないな」

 あいまいな返答が火をつけてしまった。

 「お偉方に一生懸命プレーした選手たちへのリスペクトがあるのか。あの場にコミッショナーがいないのは寂しいというより、怒りさえ覚えるね」

 翌日の新聞に次のような小さな記事が載っていた。

 「表彰式には、宮内義彦コミッショナー代行が所用で出席できなかったため、日本野球機構(NPB)の竹田駿輔会長代行が出席し、MVPなど各賞を授与した」

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 加藤良三氏が統一球変更問題でコミッショナーを辞任すると、宮内オーナーがコミッショナー代行、元オリックス副会長で、あおぞら銀行取締役の竹田氏がNPB会長代行に就いた。

 日本シリーズはシーズンのチャンピオンチームを決める球界最高峰のゲームである。野球協約は第8条で、「コミッショナーは社団法人日本野球機構が主催する日本選手権シリーズ及びオールスター試合を管理する」と定めている。