マグニチュード9クラスの巨大地震の発生に備えた大規模な防災訓練が9日、茨城県ひたちなか市と笠間市で始まり、住民や自治体職員、自衛隊員ら約1万4千人が参加した。訓練の冒頭、太田昭宏国土交通相が「最も過酷な状況を常に想定し、津波に強い地域づくりを全国で進めなければならない」とあいさつした。
午前9時18分、ひたちなか市で震度6弱を観測する地震が発生し、23分後に高さ10・7メートルの津波が襲来すると想定。住民らは防災行政無線などの指示に従い、一斉に海沿いから陸側に避難した。
国交省職員で構成する緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)のほか、宮城県警や群馬、埼玉両県の消防隊員も参加。倒壊した家屋や埋没した車両から被災者を救助する訓練をし、活動の連携や情報共有を確認する。