台風26号による伊豆大島(東京都大島町)の土石流被害で、町は8日、陸上での行方不明者の捜索活動を事実上、打ち切った。自衛隊や消防、警察は順次、大島から撤収するとともに、地元消防も活動内容を復旧に軸足を移す。海上保安庁は海上での捜索を継続する。
都によると、町は同日、自衛隊から「陸上の捜索活動は終了した」との報告を受け、都を通じて自衛隊の災害派遣の撤収を要請した。合わせて消防も他県などからの広域応援態勢を解除し、地元消防を除いて撤収を開始した。警察は海上捜索の状況を見ながら規模を縮小する方針。
町は打ち切りの理由について、「陸上では行方不明者が見つからない可能性が強まった」と説明している。
一方、警視庁は8日、新たに大島町元町3丁目、無職、米本孝子さん(65)の身元が判明したと発表した。これで確認された死者35人全員の身元が判明した。依然、4人が行方不明になっている。