ほだ起こしとほだ場整備 | 浅香椎茸園のブログ なばやまさんのなば作り

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原木を用いた椎茸栽培の作業状況などを紹介しています。


ほだ起こし


山に伏せ込んであるほだ木をほだ場に持ってくる作業を「ほだ起こし」と言います。

これからほだ起こしするのは中低温性品種の「にくまる」です。


ほだ起こしの時期は品種によって異なります。

『にくまる』の場合、日最低気温が14℃以下になった頃がほだ起こしの適期です。

ちょうどキンモクセイの花の咲くころで、キンモクセイの開花を目安にしています。


時期が早すぎると発生が少なかったり、遅れると山の伏せ込みで椎茸が出てしまいます。昨年はほだ起こしが間に合わず、山で収穫するのが大変でした。ショック!


伏せ込み量が多いと、短期間でほだ起こしを終われないので、彼岸の中日過ぎに標高の高い矢岳から作業を始める予定です。




ほだ場整備


今、急ピッチでほだ木を整理し、新しいほだ木を入れるほだ場を整備しています。


まず、なたでほだ木を削りながらほだ木を整理し、悪いほだ木を廃棄します。
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残ったほだ木は天地返しをしながら寄せていきます。
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空いたところには、同じくらいの年齢のほだ木を運搬車で運び、天地返ししながら詰めていきます。
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こうして空いた場所に新しいほだ木(新木)を入れていきます。
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ほだ木を移動したり手がかかりますが、以下の理由でこうしてます。



同じ品種でもほだ木の年齢によって発生の仕方が異なります。

同じ年齢のほだ木をまとめると、椎茸のないところは回らずに済み、収穫(なばとり)の手間を軽減できるのです。

『にくまる』の場合、秋から春までに70~80回収穫します。

収穫しながら駒打ちなどの作業もあるので、効率良く収穫することは大切なことです。



また、椎茸は『水』、『温度』の条件以外に物理的な刺激を加えることで発生が良くなります。

気温が低下した時にほだ起こしをすると、ほだ木を動かす刺激で椎茸が発生しやすくなるのです。

同じように古いほだ木でも天地返しや移動の刺激を与えることは重要です。



もちろん、収量や品質は天候に左右されますが、できるだけ手を尽くして秋子の発生を迎える準備をしています。ニコニコ