ブンデスリーガのレバークーゼンが、クラブ史上初の優勝を果たそうとしています。
そして監督がシャビアロンソです。
私はこの人のインタビューを聞いて「賢すぎる」と感じました。
私はもうこれからのサッカー界には、革命的な戦術も練習もないと思っています。
そうなると、最後は監督やコーチのインテリジェンスとか人間力になってくると思います。
そういった点、シャビアロンソはインテリジェンスの点で、卓越しているのではないかと感じました。
まずリバプール時代について話しています。
パートナーに寄って、自分のスタイルと役割を調整していたよ。パートナーと10番の選手に寄っていろいろ変えていた。
スティービーと一緒にやっていた時は彼のダイナミックな前進のカバーを意識していた。(中略)
マスチェラーノは非常に競り合いが強く(中略)、なので僕がもう少し前でプレーしスティービーとトーレスとの連携を意識していた。
これだけでも、けっこうすごいことだと思います。
日本では、良くも悪くも「チームワーク」というと、みんなが同じだけ頑張ることを求められがちです。
その選手の長所短所を考えることなく、とにかくあるできないプレーに対して「そこちゃんとやれよ!」的なことを言う傾向があるように思います。
日本でよくあるのが、せっかく前向きでボールを持てているのに「一人でやるな!」「戻せ!」と声が掛かることです。
ですがシャビアロンソは、パートナーのプレースタイルを理解した上で、自分の役割を変えていたというのです。
ですが私がもっと凄いと思ったのが、続けての次の言葉でした。
僕のオフェンスの仕事はウイングを生かすこと。短いパスと長いパスをうまく使い分けてた。
20mのパスだけでなくスペースがあればどこにもだしていた。
味方を見つつ、自分の役割もこなしているのです。
これがなかなか日本人はできないのだと勝手に感じています。
人を助けつつ自分の仕事をする。
これが、なかなか難しいのだと思います。
そして、私が感動したのが、シャビアロンソ現役最後のバイエルン時代でした。
32歳でそれなりのキャリアを歩んで来たつもりだが、ものすごく勉強になる2~3年だった。
私はシャビアロンソの最後の言葉を聞いて、思ったのでした。
現役最後は「勉強」で終わるのかと。
このメンタリティが凄すぎるのだと思うのです。
シャビアロンソは、最後のバイエルン時代にグアルディオラに会ったのでしょう。
そして、グアルディオラの語ることを吸収したのでしょう。
それこそが賢すぎる人の特徴だと思います。
賢い人は、勉強するのだと思います。
人を参考にして、自分で考えて。
こういうところに、賢い人間かどうかは現れると、私は思っています。