ブログでサッカー論を書き始めてから、非常に難しいなと思うことがあります。
まず大前提として、どんなに力説しても、私の意見が絶対的に正しいという根拠はないことです。
人間相手では完全な対照実験をできない以上、その理論が効果があるかどうかは、最後は「信じるか信じないか」になってきます。
さらに、ブログで書いていることが本当がどうか、読者の方には検証できないのです。
もしかしたら、私は自分の空想を書いているのかもしれません。
もちろんネットリテラシーが高い方ばかりだと思いますので重々承知だとは思いますが、私だけではなくどなたのブログでも、その可能性はあるのでしょう。
何も真実性の担保がないなかで私はブログを書いており、人様のブログを読んでいるわけですが、その中で心がけていることがあります。
少なくとも私が把握している「事実」とは、違ったことを書かないでおこうということです。もちろん私が事実だと思っていたけど違うということはありえますが、少なくとも自分のなかで事実だと思っていることに即して書こうということです。
ブログの読者様で、実際の私を知っている方は、それなりにけっこういます。それは間違いがないことです。
そもそもそこまで匿名性にはこだわっていないのです。
「発信している生身の自分がばれたらまずい」というような文章は、私は書くべきではないと自分に対して思っているのです。
ですが今のところ、私が書いていることで「おまえ全然事実と違うじゃん」と言ってきた人はいません。
たとえば時々登場する、小学時代のクラスメートで浦和レッズジュニアユースで活躍したK君に、先日15年振りくらいに会いました。
私がブログで書く私たちの小学時代の話や、私自身の話に、違和感を持っている様子はありませんでした。
うちの父が本当に短気だったこと、私が小学時代、暴れん坊すぎて先生にも級友にも嫌われていたこと、そして2人でやったサッカーのことなどです。そんなことを度々ブログに書いていますが「おまえそれ違うだろ」とは言いませんでした。
まあK君が本当に優しい人柄だから、心の中では思っているのかもしれませんが(笑)。
なぜ事実に忠実に書こうとしているかというと、ただの自分の雑感とは違ったことを書き始めたからです。
息子のサッカーに関することならば、熱心な親御さんならば、仕事よりも(心情的な意味です)大事かもしれません。
サッカー論ブログを読まれるような方ならば、熱心な方ばかりでしょう。
そういう方に読まれるのならば、それなりに実績を書くことは第一だと思っています。
私は毎回のように、弱小チームの中から延べ30人弱を卒業させた中で、関東大学リーグキャプテンW君と、関東大学リーグ副キャプテンS君を輩出したと書いています。
しつこく感じるかもしれませんが、私にとってはブログでサッカー論を書くための手続きみたいなものです。
特にS君の代は市内最下位になったこともあります。ワーストレコードは「0対17」です。
ですがその中でブログで書いているようなことをやって、S君は関東大学リーグ副キャプテンになりました。
なぜそう書くかと言えば、読者様にある程度客観的な情報を知ってほしいからです。
関東大学リーグは、三苫薫や伊東純也もやっていた場所です。その場所の中心選手2人を、うちのような弱小チームで延べ30人弱を卒業させた中で2人も輩出できたのです。
実際にそういう、ある意味奇跡みたいなことが起こった事実があるということを、情報として知ってほしいと思って書いています。
もしかしたら私の指導との因果関係は薄いのかもしれません。たまたまうちのチームに才能ある子がいたのかもしれません。
ただ、実際にそういった事象が起こったことは事実です。
そして、そうやってサッカー論を書くことに、読者様に対して私は意味があると思っているのです。
どんなに私が「○○はすばらしい!」と力説したところで「じゃあ結果は?」と言われて何も言えないのであれば、それはなかなかつらいと思います。
そして私は、今や時代はオープンリソースの時代だと思うのです。
昔は「秘伝」みたいな感じで、素晴らしいものは自分が退蔵するという文化だったと思います。
ですが今はそういう時代ではないと思います。
人様のサッカーブログを読んでいても、みんなおしげもなく自分のやっていることを書いているので、非常に参考になります。
私もブログで書いていること以上の「秘伝」は何もありません。
たとえば「ジンブレード」について書いて、そのことに興味を持ってくれた方がいました。
そうしたら、ジンブレードについて語る人や実践する人が増えるわけで、どんどんジンブレードについての理解は私も含めて集団で上がっていくと思います。
匿名性があり、信憑性が担保できないブログの世界ですが、少なくとも私はサッカーブログを書き始めて、いろいろな方のブログを読んで、学びがめちゃくちゃありました。
ブログの場とは、多様性があり個々人が自由に主張する場であると、私的にはうれしいのです。