以前にブログで書かせていただいたジンブレードについて、視点を変えて書きたいと思います。
運動学者の高岡英夫先生が提唱しているのがジンブレードです。
まるでその人が消えてしまったかのような、鋭い切り返しを指しています。
まずは↓メッシのステップを見ていただきたいと思います。
↑46秒のメッシが切り返す瞬間を静止画で見ていただきたいと思います。
ポイントは2つあると思います。
1つ目が、軸足の右足つま先は進行方向の左方向を向いていないことです。
普通、左に切り返すので軸足の右足のつま先も左側に向けるほうがいいと思うでしょう。
ですが切り返しの瞬間に関しては、それは間違っています。
というのは、切り返しの瞬間、重心は着地足より前にあることは原理的にありません。
そういう状態でつま先を進行方向に向けると、むしろブレーキになります。なぜならつま先というのは、基本的にはブレーキ役なのです。
試しにつま先立ちして身体の力を抜けばわかると思います。
身体は後ろに倒れます。重心がまっすぐ、もしくは後ろにあるときには、つま先は後ろ方向のベクトルに力を加えるのです。
なので進行方向斜め45度くらいに、つま先を向けるのが理にかなっています。
そのことを高岡先生は、ジンブレイドの足裏ラインで説明しています。
試しに↑アウトサイドジンブレイドに棒を置いて、身体の力を抜いていただければと思います。
普通にアウトサイドジンブレイドができると思います。
2つ目が、上半身です。
↑高岡先生の図や、メッシ46秒静止画で見ればわかるように、進行方向左には、身体の正面を向けていません。
左肩から倒れるようにしています。
そうやると、やってみればわかりますが自然と上半身は「左から右」に回ります。
そしてこれが天然のフェイントになるのです。
上半身が右に回るので、ディフェンダーはどんなに警戒しても一瞬右に相手がいくと錯覚するのです。
ぜひマラドーナのドリブルを見ていただきたいのですが、上半身が進行方向の逆に回っているのです。だからあれだけドリブルで抜けるのだと私は思っています。
練習です。
最近の練習での実践で、最もうまくいっていることを書いてみたいと思います。
メッシの↑練習ステップ練習です。
第1段階は「コーンを背中にしろ」と言います。
第2段階は「足をクロスさせろ」と言います。たとえば右から左に切り返すならば、軸足の左足のあとに右足を左足にクロスさせるようにステップさせます。
その2段階で、メッシのようなステップがある程度できるようになるし、アウトサイドジンブレイドができるようになります。
おもしろいと思った方は、まずご自身で試していただければどうでしょうか。
まるでスキーのように、鋭利に切り返す感覚がわかるかと思います。