利き足論。 | 徒然に。

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 最近、愛読しているブログのうちのお二方が、それぞれ「利き足派」と「両足派」で違っていておもしろかったので、私なりに考えた利き足論を書いてみたいと思います。

 ちなみに、このお二方は文化人だと私は勝手に思っていて(文章である程度、人となりはわかると勝手に思っています)立場が違うから罵り合うといった野暮なことはせず、むしろコメント欄でお互いの健闘を称え合っていました。

 こういう親御さんに育てられるならば、きっとお子さんは優しくて器が大きい人間に育つんだろうなと勝手に思っています。

 

 さて、利き足論です。

 厳密に100%どちらとは言える問題ではないですが、敢えて書けば「両足使えるようにした方がいいけど、プレーは基本的には利き足だけでいい」ということに私はなりそうです。

 

 たとえばドリブルです。

 もちろんドリブル練習は左右両足を使います。

 ですが、実際には利き足だけで抜く選手が圧倒的です。逆足を使うのはダブルタッチくらいでしょう。

 パスやシュートも同じでしょう。

 両足を使えたら、それは素晴らしいですが、現実的にはほとんど利き足でプレーしています。

 

 ただ、メッシだって左に切り返せないときは右に切り返して右足でゴールを決めます。

 だから、逆足の使う率が20%しかないとしても、その20%を捨てるのはもったいない気がします。

 ただ、50%50%になるように両足を使えるようにするというのも、なかなか現実的ではない気がします。

 具体的には、ほとんどの選手が利き足だけでプレーするからです。

 

 私が今思いついたのは「人体」です。

 解剖学的な意味での人体です。

 言葉を意味として捉えるWernicke野は脳の左側にあります。

 胃は右だし心臓は左、肝臓は右です。

 このように人体は「左右対称ではない」のです。

 そう思うと、私は「両足を均等に使う必要はない」と思います。

 そもそも人体がそのようにできています。

 

 ただ、「両足を使えるように」ということと「両足を均等に使えるように」には、けっこう概念的に隔たりがあると私は思います。

 両足を器用に使えたとしても、実際に両足を均等に使う必要はないと思います。

 逆をいえば、実際は利き足ばかりを使うとしても、逆足を使えるようにすることに損はないと思います。

 

 書いていて、けっこうおもしろい問題だと思ってきました(笑)。

 では、人体で左右均等と思える臓器は何でしょうか。

 腎臓はそうでしょう。

 ただ腎臓だって、厳密には左右で高さが違います。

 肺は左右対称に見えますが、そもそも形が厳密には違うのです。

 結腸は左右対称に見えますが、右結腸は便が上昇するし盲腸がついているのに対して、左結腸は便が下降し、S状結腸に繋がります。

 そう考えると、厳密に左右対称といえる臓器はないです。

 

 左には左に良さがあり、右には右に良さがあり、それぞれが違う働きですが、それぞれしっかり働く必要があるのでしょう。

 ただ、私が人間の臓器で中心だと思っている(これだって何が中心がわからないし、どれか一つでも欠けたらだめなんですが、あくまで私のイメージ)「心臓」と「肝臓」が、見事に左右に別れているのは、なにか意味がある気がするのです。

 こういった臓器論はめちゃくちゃおもしろいので、いつか書こうと思います。

 

 サッカーの技術面ではどうでしょうか。

 まずトラップです。

 私はトラップに関しては、左右両方で止められた方がいいんじゃないかなと思います。

 「視野の確保」に関連しますが、左から来たボールは右足で、右から来たボールは左足で止められた方がいいと思います。

 キックですが、これも両足で蹴れた方がいいと私は思います。

 片足でしかシュートを打てないのは、けっこうつらいものがあります。

 ですがドリブルは、私は利き足だけでもいいと思います。

 むしろドリブルの基本形は利き足だと思います。

 

 けっこう利き足論は「試験勉強の山張り度」かと思ってきました(笑)。

 試験に出る確率が低いからといって完全に捨てるか、それなりに勉強するか。

 そう思ったら、 ちゃんと予め試験勉強する人にとっては、あまり利き足論は関係ないかもしれません(笑)。

 そういう人は、あまり出そうもない問題も、一応基本だけ抑えておき、あとは試験に出そうなところを集中的に勉強するでしょう。

 サッカーで言えば、逆足でしっかり蹴る止める運ぶも練習しつつ、それはメインではなくて、メインでは利き足でプレーするといった感じでしょうか。

 

 いづれにせよ、こういう話題一つでもサッカーは考えることがたくさんあります。

 だからこそおもしろいのだと私は思います。