私が思うFCバルセロナ・カンテラの特徴。 | 徒然に。

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思ったことを気ままに。

 メッシやイニエスタ、シャビや久保建英、最近ならばヤマルなど、バルサカンテラからは、定期的に超弩級の選手が出てきます。

 なぜでしょうか。

 私なりに思う理由を3つ書いてみたいと思います。

 

 1つ目は「ステップトレーニング」です。

 今ではどのチームでもやっていますが、バルサカンテラのステップは、おもしろいメニューがたくさん含まれています。けっこう徹底的に、ステップトレーニングをバルサはやっていると思います。↓動画は参考になると思います。

 

 

 ただ、私はステップの「種類」はともかく「思想」としては、アルゼンチン流が世界で最も優れていると思っています。

 アルゼンチン流の思想とは、必ず複数の動作を組み合わせるということです。

 

 

 ↑3分18秒付近から見ていただきたいと思います。

 ステップを入れたあとに連続してコーンドリブルを入れたりしています。つまり、一つの種目で終わりにならず、違った動作を連続で入れるのがアルゼンチン流です。

 やっていただければわかりますが、これをやると、アルゼンチン人選手みたいな、泥臭く頑張るようになってきます。なぜかといえば、一つの動作が終わったあとに「あーこれで終わったな」というのではなく、すぐ次の動作に移らなかればならないので、プレーの連続性が出てくるのです。

 もし自主練でお子さんを教えるならば、こういった練習は特に有効に思います。

 ぜひアルゼンチン流練習、試してみてはどうでしょうか。

 

 2つ目は「ボール回し練習のバリエーション」です。

 たとえばどのチームでも必ずやる「3対1」。

 ↓は以前に書いたブログですが、その中で「3対1」にも様々なバリエーションがあるということを書かせていただいています。

 興味ある方はぜひ読んでいただきたいと思います。

 

 

 一例を書きますと、バルサカンテラでは「4対1で例えば左にパスを出した人は右に走り、右にいた人はパスを出した人の位置に入る」というのをやっています。

 ほかにも「5秒間キープ3対1」等もやっています。

 これは、パスを受けた人は5秒間キープしてからパスをしなければならない、というルールです。周りが声を揃えて「1、2、3、4、5」と数えるのです。

 これはほんの僅かな例で、おそらくバルサでは数十種類以上の設定があると思います。

 私も自身のチームでやっている設定については、上記ブログで書かせていただきました。

 もし参考になったら嬉しいです。

 

 3つ目が「カオス・フラクタルトレーニング」です。

 世界のサッカーを熱心に見る方は、特に2015年辺りから、一気に南米選手の優位性がなくなってきて、ヨーロッパの選手も南米選手に匹敵する個人能力を持つようになったと思わないでしょうか。というよりも、むしろボランチとか中央のポジションでは、ヨーロッパ産の選手の方が南米産の選手より総じてレベルが高い状況になっているように思います。

 

 その理由を私は「認知」だと思っています。

 カオス・フラクタル理論とは、ごく簡単に言ってしまえば認知なのです。

 現場レベルで、たとえば「1対1」をやるとします。

 純粋に1つのコートで1組が1対1をやると、それ以外の視野が育たないのです。

 だから、むしろ複数組を1つのコートにいれて1対1をやらせた方がいいのです。

 そして↓本にはそう書いてあるのです。

 

バルサ流トレーニングメソッド/村松尚登 本・漫画やDVD・CD ... 

 

 そして「自分たち以外の組とぶつかったら相手ボール」とかの設定でやれば、なおいいのです。

 私はうまくなった代では、たとえば「2対2」をやるときに、2組同時に、しかもゴールを東西南北の方向に作ってやったりします。

 それで自分がやっている2対2と違う組とぶつかったらファールで相手ボール、とかでやります。

 

 こういうトレーニングは無数に作れます。

 上記したバルサ本に書いてあるトレーニングの一例を紹介したいと思います。

 ドリブル鬼ごっこです。

 10人以上の集団で、2人1組を作ります。鬼と逃げる方を決めます。お互いドリブルで2人で鬼ごっこをします。タッチされたりコートから外にボールが出たら鬼交代です。タッチされたら2秒数えてから(こういう設定にしないと、タッチされた瞬間タッチし返すという、子ども特有の無意味なことが起きます笑)鬼を交代して追いかけます。最後はコーチが、「コーチが0と言った瞬間鬼のやつ負けな!10!9!、、、」とかカウントすると盛り上がります。さらに最後に1まで言ってから2に戻ったりすると、めちゃくちゃ盛り上がります(笑)。

 

 私のブログでサッカー関係記事だけ読んでいただいている方は、皆さんレベルが高いお子さんばかりなので、次に書くことは全く参考にならないかもしれません。

 ただ、うちは弱小チームで、ただグラウンドにきてみんなと一緒にいるのが楽しいみたいな子がけっこういます。女の子が比較的多いのでなおさらそういう傾向にあります。

 特に運動が好きなわけでもない女の子が「女コミュニティー」を形成していたりします(笑)。

 ただ、たぶんないとは思いますが、私と同じようなチームを指導されている方が読んでくださっているなら、次の練習はおすすめです!

 「ボール当て」です!

 単に、あるコートの外から、中の子にボールを当てるというものです。

 これが盛り上がります。練習史上、ダントツで盛り上がります。その時点で、弱小チームということがバレますが、、、(笑)。

 設定は2つあります。

 まずは、当てた子が中に入り、当てられた子が外に出るというものです。

 次に、当てられたら永遠に外で、最後の一人になるまでやるということです。

 ただ、「浮き玉は絶対にだめ!」は言ったほうがいいかなと思います。

 

 なぜ「ボール当て」を書いたかというと、ほとんど意味がない練習だと思うのですが、かろうじて意味があるとすれば「視野を鍛える」ことでしょう。

 ボールに当てられまいとして逃げ惑う子どもたちはめちゃくちゃ「視野の確保」ができているのでした(笑)。

 

 、、、そう思うと、私もなかなかだと自画自賛したいと思います(笑)。

 というのは、前回書かせていただいたS君の代は、卒業時6人しかいなくて、フォルツァ02(当時関東大学リーグ所属)に2人受かりました。そのうち1人は関東大学リーグ副キャプテンにまでなりました。そのレベルはプロ1歩手前です。

 他の子では、都大会出場チームで副キャプテン1人、エース1人です。都大会出場チームで中心選手って、けっこうなレベルだと思います。

 小学5年の頃、実際に市内最下位だったのです。

 それでも信じられないくらい、その後子どもたちが飛躍したのです。

 その経験があったから、私は自信を持って書かせていただいています。

 そして実際に実績があることなので、ぜひ試してほしいと思っています。

 勝手に私が提案したことで、少しでも選手がうまくなったらこんなにうれしいことはないのです。