こんにちは、阿部です。
皆さん「与沢翼」という人物を覚えておいででしょうか。
一昔前に東京近郊の電車に乗っている方は見覚えがあるでしょう。
「秒速で億稼ぐ男」と胡散臭さ全開の社内広告を出し、
ネオヒルズ族としてブイブイいわしていた人です。
メディアに取り上げられることもなくなり、すっかり過去の人になったかと思われた中、
突如去年の3月に出版された本が「ブチ抜く力」です。
一応「ビジネス書」枠で売れているようですが、
「あらゆる事柄に適用可能な最強の成功法則」と
これまた強気なキャッチフレーズの内容が一般化されて書かれています。
要点は2つ。
①通常の理解の範疇を超えよ
②やると決めたら、最短・最速で結果を出せ
① 「きっとできるよ、頑張って」や「いいね!」といわれるより
「はあ?」
と言われる目標を設定せよというもの。
「普通に考えて」無理でしょと思うようなことを設定しなければ、
普通の範疇は越えられないという逆説です。
② そんなある意味で無茶苦茶ともいえる目標を設定しても、長くて3か月でやりきれといいます。
理由は2つ。超がつくほどストイックに集中するため、それ以上続けることは困難なこと、
期間が長くなればなるほど意欲が希薄化するからということです。
また、「目標達成出来たらご褒美に○○を買おう」というのはよくある話ですが、
ここでも発想の逆転が起きます。
高級車を買いたいと思ったら、手付だけ用意できた段階で、3か月後に買う契約をしてしまう。
そして3か月死ぬ気で稼ぐ、というおよそ常人には理解しがたい方法で追い込みをかけるそうです。
だからこそ「ブチ抜く力」なのでしょうが。
ただがむしゃらに頑張るのではなく、
ボウリングでいう「センターピン」を狙えとも言っています。
それだけを狙ってきれいに当てれば、残りの9本は勝手に倒れる(=すべてうまくいく)という考えに基づいています。
私も、ここまでハイレベルではありませんが、この本の存在を知る前の昨年、100kmマラソンに挑戦しました。
申込みをした時点では、それまで走った最長距離はフルの42km。全体の半分も走ったことがないのに、
できるようになったらやる、では一生縁のない世界だと思い、
4か月後の大会に勢いでエントリーしてしまったのです。
なんとか完走しましたが、今振り返ってもどうかしていたと思います。
①②に則っていたことがわかり、読んでいて「これだ!」と納得しました。
また、「センターピン」の見つけ方のほか
本人の投資論、過激なダイエットなど単純に読み物として面白い部分もあります。
以上宣伝でした。