Vol.3：自分に失望し、起業をやめようと思っていた話

※このブログは2018年10月3日〜10月7日のメルマガを転載しています。

本日はVol.3をお送りします。

＊＊

私が本当にしたかったことは、たくさんの人の当たり前を変えることのはずだった。

27歳の頃に、生きるのはつらいと、世の中は敵ばかりだと思っていた私が、

自分と人を信じられるようになり、人生は楽しい！と感じられるようになったきっかけである、

「自分の魅力を知り、自分らしく生きる」ということの大切さ。

これを幅広く世に伝え、今より一人でも多くの人が、生きやすいと思える世の中にしたい！

そんな社会を実現したい！

そう意気込んで、講座を始めたはずだった。

（いちいち大きく出るのは、もう「社長タイプ」なんだなと大目に見てやってください・・・）

でも2年間で私に実現できたことは、自分の理想の1%以下。

そしてその原因は全て、自分自身の未熟さにしかなかった。

私にはやっぱり無理だったんだ・・・・。

こんな暗い気持ちばかりがこみ上げた。

目標を実現するには、私はあまりにも未熟すぎて、

このままでは一生かけても、理想には辿り着けない・・・。

今までのやり方が間違っていたと気がついたとき。

人はどうするべきか？というと、多分これしかないんだと思う。

「自分自身を成長させ、より良い方法を模索し、心機一転、また別の方法でやり直す」のだ。

無理だ・・・。

今の状態で、全然違う方法へ舵を切って、また前向きに頑張るとか・・・無理。

そう思った。

私は起業してからの2年以上もの間、自分のやり方を盲信し、一つのやり方しかしてこなかった。

自分の実力を過信していたため、うまくいかない可能性があるなんて、考えたこともなかった。

もちろん今のままでも、なんとか自分を奮い立たせてひたすら行動すれば、今後もそれなりに売り上げとしては立つとは思う。

でも情熱もないのに、さも情熱があるかのように見せるというのは、自分の中ではあり得なかった。

ならばもう、すっぱりとやめるしかないのだ。

こんな道半ばで、諦めるのか・・・

なんとか別の方法で、もう一度やり直す道はないのか・・・

何度も自分に問いかけた。

でも、その頃の私は、本当に自分のことで頭がいっぱいで、

（今も大概そうなんだけど、この時はそれに輪をかけていっぱいで）

別の方法なんて、何一つ思いつかなかった。

自分のことしか考えられない人間に、良いサービスなんて作れるわけがないのだ。

今自分がすべきことは、まずは自分自身の成長だと自覚してはいた。

でも自分に何が足りないのか、一体どうしたら自分に必要な成長ができるのか、検討もつかなかった。

今の私の状態では、この先に進むのは無理だ・・・。

そう思った。

こうして私は、5月スタートの9期生をもって、自分が今まで提供してきた講座をやめることにした。

この講座は会社の収入源の90％以上を締めていたので、これは会社の売上がなくなることを意味した。

私は起業を続けることを、あきらめたのだ。

数日間に渡って一人で泣き暮らしたあと、夫に相談した。

今のままの自分では、仕事が続けられないこと。

自分が成長しなければいけないのは分かっているが、

それがいつになるのか、何をどうすれば良いのかも、全くわからないこと。

だから今は一旦、仕事自体を辞めるしかないと思っていること。

夫は冷静に状況を整理してくれ、まずは生活費を大幅に削減しよう、ということになった。

家賃が高い今の家は引き払い、家族3人でギリギリ暮らせる場所へ引っ越そう。

毎月の美容代や娯楽代は全てなくし、家事代行さんも解約。外食もしない。

そうしてとりあえず3ヶ月ほど過ごしてみて、もし状況が何も変化しなければ、専業主婦になるか、会社員に戻ろうということになった。

夫は、とても頼もしかった。

人は、中途半端に成果を出してしまうと、そこにすがってしまうものらしい。

私は自分が始めた仕事を失うのがつらく、何日も何日も泣き暮らした。

でも、もうこれ以上涙が出ないというくらい泣いて、ある日ふと気づいたのだ。

そもそも最初から何もなかったと思えば、なんてことはないんじゃないか？と・・・。

私は何かを失ったわけではない。

ただ、ゼロに戻っただけだった。

まずは、今の何もない自分を、全力で生きよう。

そしてこんな今の私でも、変わらず好きでいてくれる人たちと、全力で向き合おう。

今ゼロなのだから、これからは何だってできる。

いつか何かがしたくなったら、その時はもう一度、また一から始めればいいのだ。

最終的にこの結論にたどり着いた時の私の心は、

台風が過ぎ去ったあとの晴天のように、

驚くほど、すがすがしかった。

〔続く・・・〕