61玉鬘 壱陸 | 吉備路残照△古代ロマン

吉備路残照△古代ロマン

吉備路自転車道を回って以来すっかり古代吉備国の残り香に取り憑かれました。
歴史と神話が絡み合っているから多くの遺蹟の故事来歴が謎に包まれています。
鬼ノ城・温羅伝説・鳴釜神事等の謎に新しい解釈を加えていけるので楽しみです。

源氏物語名場面61

 

 

玉鬘 壱陸

 

 

とうみょう

神仏

に供える火

ほかに、法灯・神灯・篝火・灯火

 

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乳母の驚くまいことか。

 

「屏風の向こうに右近さまが!?

奇遇としか―、

それもこれも《観音様》のお導きです」

 

双方を隔てていた屏風を取り払うと

乳母右近

互いに駆け寄ってひしと抱き合った。

 

夕顔を想う者同士の

20年余の時の流れを経た邂逅である。

 

乳母/故夕顔の乳母

右近/故夕顔の侍女

 

 

乳母

夕顔さまは、

どうしておられますか。

せめて

夢の中ででもお会いしたいと

日々願っておりましたが

何しろ

遠い筑紫におりましたので

風の便りにも夕顔さまのお噂を

伝え聞くことがございませんでした。

 

20年ほど昔になります。

 

夕顔さまの

行く方が知れなくなり

お預かりしていた幼い姫君/玉鬘

の赴任先の【大宰府】へお連れしました」

 

 

右近

乳母の悲しみは

如何ばかりかと案じつつも、

夕顔さまは疾うに亡くなられました」

 

 

日がとっぷりと暮れかかった時分

灯明の用意を済ませた豊後介

乳母たちを急かせた。

 

「早く、(長谷寺に)参りましょう」

 

右近が応じる。

 

 

ニューヨーク・タイムズ

「2024年に旅すべき場所」

として山口市を推奨したのに続き

ワシントン・ポストは

12カ所を選んだ特集の中で福井県を紹介した。

 

 

紫式部公園