夢浮橋⑫認知 | 吉備路残照△古代ロマン

吉備路残照△古代ロマン

吉備路自転車道を回って以来すっかり古代吉備国の残り香に取り憑かれました。
歴史と神話が絡み合っているから多くの遺蹟の故事来歴が謎に包まれています。
鬼ノ城・温羅伝説・鳴釜神事等の謎に新しい解釈を加えていけるので楽しみです。

源氏物語

 

54帖 夢浮橋

 

薫28 匂宮29 浮舟23 中の君28

明石中宮47

母尼80代  妹尼50代

↑横川僧都

 

 

 

 

北の方亡き後、(中将の君は)八の宮に情をかけられて浮舟を産む。

 

しかし、ほどなく宮はかねての念願であった『*俗聖』として仏道に専念する。

 

*俗聖ぞくひじり

剃髪せず俗体のまま戒を守り仏道修行をする人

 

それ故か、中将の君は浮舟を娘として認知してもらえず、自身は妻/側室の地位を与えられなかった。

 

 

 

その後、中将の君は陸奥守(後の常陸介)の後妻となり、夫とともに陸奥国へ下って、小君など何人かの子供を儲けた。

 

ただ認知されていないとはいえ、浮舟の父親は桐壺帝の第八皇子。

 

すなわち桐壺帝の血脈に連なる孫娘なのだ。

 

小君の父は、当時、最北端の地の地方官僚。

 

当時の身分社会においては、大変な差異である。

 

それでも夫の赴任が明けて帰京すると、中将の君は時折、小君たちを連れて浮舟に会いにいった。

 

中将の君は、浮舟が八の宮に娘として認知してもらえなかったことを、生涯、負い目に感じていたようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

名作映画案内275

原題*The Sicilian シシリアン

1987年公開

原作*マリオ・プーゾの小説『The Sicilian』

他に、『ゴッドファーザー』

監督*マイケル・チミノ

主演*クリストファー・ランバ-ト/ジュリア-ノ

1940年代シチリア

ジュリアーノは仲間と

二人で土地を持てずに困窮する

農民ために盗みを働き金品を与えた。

マフィアの大物

その才覚を認めていた彼は

盗賊団を組織して強奪を繰り返すが、

政治的な駆け引きに巻き込まれ、

不本意にも農民を敵に回す―。

115分