革ジャン 補修記

革ジャンを買いました。

先日ＢＳでやっていたシュワルツェネッガー主演の「ラストスタンド」を観て猛烈に欲しくなってしまい、

ヤフオクで落札しました。

もともと、インディ・ジョーンズや「大脱走」のバ―ジル・ヒルツ大尉の革ジャン姿に憧れていたこともあり、

Ａ－２タイプのフライトジャケットを探したのですが、７，０００円くらいであったので即決しました。

◆仕様をチェック◆

んー？
欲しかったＡ－２と微妙に違う。

よくよく調べてみると、Ｇ－１という海軍航空隊のフライトジャケットのレプリカモデルのようです。
小生が欲しかったのはヒルツ大尉と同じＡ－２（陸軍航空隊）タイプだったのに、、、
しかも、Ｇ－１ならライニングと襟に着脱可能なボアがあるはずですが、ありません（取り付けのためのジッパーとボタンはある）。

もともと出品時点で付属品は無しでしたので、それは構いませんが、Ａ－２とＧ－１では付属品以外でも細部の仕様が異なります。

もう少し、よく調べて入札すべきでした。

まあ、済んだことを気にしても仕方ありません。
サイズは問題ないし、褪色を除けば十分使用に耐えるレベルだったので、勉強代と思えば安いものです。

実は、仕様やモデルの違いよりも深刻だったのは臭いでした。

届いてみると、想像はしていましたが、猛烈に古着臭い。
しかも単なる古着臭だけでなくオ〇ジ臭も混ざっているような、、、

小生４０代ですが、息子のママ友からは「さわやかさん」で通っている身としては、オヤ〇臭のするものを着るわけにはいきません。

◆状態をチェック◆

仕様に次いで、革ジャンそのものの状態をチェックしてみると、なんだか妙に革が固いんです。

乏しい知識ながら知っている他の革ジャンのようにしなっとしておらず、グニグニとゴムのような妙な弾力があるうえに、羽織って動いてみると触れ合った革同士がギシギシと音を立てます。
また表面が妙にテカテカしていて、典型的な合皮の特徴に似ています。

これ、本革か？

最悪な不安が頭をよぎります。

安いとはいえ、「革ジャン」と思って買ったのが合皮だったら最悪です。

合皮じゃん。。。。。

格好悪い響きｗ

雲丹黒で合皮だと割り切って買って着るのと、合皮を本革だと思い込んで着るのとでは大違いです。
たとえ購入してから合皮だと気付いていたとしても、それに袖を通すのは小生の小さなプライドが許しません。

革ジャンなら、多少の傷みは味ですし、メンテナンスやリペアも可能ですが、合皮だとボロ着でしかありません。
リペアはできないし、メンテナンスし甲斐もありません。

届いたその日とその後２日ほど、ショックのため何も手につきませんでした。

◆とりあえず、洗ってみる◆

とはいえ、このままという訳にもいきません。

まずは真贋を見極めることから始めます。

合皮か本革か調べるには、幾つか方法があります。
持てる知識を総動員しましたが、外観からは判断ができませんでした。

そこで、洗濯しました。

合皮と本革では、濡らした後の状態が異なります。

まず、合皮は水を吸わないので濡らしても色が変わりませんが、革は水を吸うと色が濃くなり、柔らかくなります。
濃色の革の場合は判断が難しいですが、その場合は色落ちするか否かでも判断が可能です。

水を吸った時点で、ほぼ本革確定ですが、更なる確証を得る方法があります。
水を吸った後、革の表面を軽く押さます。
目に見えない小さい穴（毛穴）からブジューと水が染み出てきたら、確実です。

結果、本革でした（よかった）。

どのみち臭いを除去するために洗う必要があったので、ドブ漬けで洗います。
１回目はお洒落着用の洗剤で。
洗濯後、半乾きの状態でオイルを入れます。
通常はミンクオイルが一般的ですが、とりあえず革の保湿のためにソフトレザー用の保革スプレーを吹きかけて、一度袖を通して身体に合わせます。

おそらく手入れしないまま乾燥がすすんで、革の繊維が縮んでしまっていたのでしょう。
手元に届いたときよりは革も柔らかくなり、合皮か？と思った原因のギシギシ音もなくなりました。

しかし、臭いが、、、
若干、弱くなったものの、まだまだオ〇ジ臭がジャンパーを干している付近の空間に漂っています。

そこで、もう一度洗い直しです。

今度はレクソルのレザークリーナーを使いました。
レッドウィングを洗ったことがあるので洗浄力はお墨付きですが、革の洗浄に特化した洗剤なので、裏地の生地が脂っぽくならないか心配だったのですが、特に問題はありませんでした。

ちなみにレクソルのクリーナーは、

「濡らした革の表面で泡立てて、汚れを浮かせて泡と一緒に拭き取る」

が正しい使い方です。
ドブ漬け・押し洗いは推奨されていないので、自己責任でお願いしますね。

２回目の洗濯後、脱水してから一晩屋外で風に当てます。
日中は部屋干しすると臭いが充満するので、２４時間換気ができるお風呂に干します。

丸一日経って、半乾きになり革が固くなってきたので、薄めにレクソルのレザーコンディショナーを入れてあげます。

しっとりといい感じにはなりましたが、まだ臭いが残っています。。。。

◆徹底的に脱臭◆

そこで、ネットで検索した革ジャンの臭い除去方法を試してみます。

　・新聞紙を適度に丸めて袖の中に詰める。

　・胴の中に新聞紙とクローゼット用の調湿用木炭を入れる。

　・ポケットの中には靴箱脱臭用のコーヒー豆袋を突っ込む。

　・新聞紙で革ジャン全体をくるむ。

　・大きめのビニール袋の中に革ジャンを入れる。

　・とどめに吸い取りぞうさん（脱臭炭入）も入れる。

この状態で２日ほど放置しました。

参考にしたブログでは、新聞紙・木炭・コーヒー豆は別々の方法として紹介されていましたが、あまりにもひどい匂いなので、できることは全部纏めてやってみました。

結果、完全無臭ではないですが、かなり良くなりました。
また臭いが出てきたら、そのとき考えましょう。

さて次回は、いよいよ今回の目玉です。