ポストマンシューズについて | 雑記帳

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先の記事で(#101のことを)云わずと知れたと書いてしまいましたが、自分自身がポストマンシューズについてどれだけ知っているか考えてみたところ、思っていたたほど知らないことに気付きました。

ネット検索すれば情報は沢山あるので、小生が言及するまでもないですが、簡単に触れると、
#101は、1954年に郵便配達人と警察官向けに作られ、USポスタルに制式採用されたサービスシューズでした。そしてマイナーチェンジや廃番・復活を経て、現在に至るようです。
厳密に言えば、「SR/USA」という織ネームが付いていない靴はポストマンシューズとは云えないそうですが、レッドウィングがこのデザイン・ネーミングで登録商標をしている訳でもなさそうなので、いまでは多くのメーカーがポストマンシューズというネーミングの靴を発売しています。
本物にこだわる方はRW#101を指定買いでしょうが。

いわゆるポストマンシューズという靴の特徴として挙げられるのは、

 ・丈夫で防水性の高いガラスレザー、
 ・水が掛かっても縫い目から浸水しにくいプレートゥ、
 ・脱ぎ履きしやすくて長距離歩行に適した外羽根仕様、
 ・クッション性が高く、軽いウェッジソール、

と、屋外で長距離を歩く人向けのスペックとなっています。

民生向けのバリエーションとして、甲革の素材がオイルドレザーやスウェードに変更されていることもありますが、外羽根・プレーントゥ・ウェッジソールはマストのようです。

ふと思ったんですが、このスペックって、ウォーキングシューズのスペックに近いんですね。
ポストマンシューズの特長のひとつに、軽さ、があります。
軽いといっても、#101で片足約560g(US8.0)、#9196で片足約610g(US8.0)あります。
軽いというのは、レザーソールやラバーソールの革靴と比較してということなのです。
両足で1kg越えですから、間違ってもスニーカー類と比較してはいけません。
靴文化が浅い日本ではとにかく軽い靴がもてはやされますが、靴の重さって用途に寄りけりなのです。
軽い靴が悪いとは言いませんが、軽い靴はどんなにクッション性が良くても長距離の歩行には向きません(理由はネットで検索)。

長距離を歩いて疲労が少ない靴の重さは片足500g前後が適正と云われています。
体格や体力に合わせて、多少前後するでしょうが、長距離を歩くなら500g前後という数字は小生自身、1日で40km近くを歩いた際に身を以って体験していますので、間違いありません。


室内履きや、お散歩靴(スニーカー類)・専門性の高い競技用シューズ・トレーニング用シューズなら軽い靴が必須でしょう。
または歩いてもせいぜい5km以内/日ということであれば、正直どんな靴を履いていても大差はありませんので、これもできるだけ軽い靴がマストというのも判ります。
しかし、朝10時に会社を出て17時に戻ってくるという足で稼ぐ営業をしている方や、一日中立ち仕事などトータルで10km/日以上歩く人なら、靴の重さは少なくとも片足500g以上のほうがお勧めです(女性なら400g~)。個人の体力差もあるので一概には言えませんが、休日の午前中に出かけて夕方まで買い物や遊んで帰ってきたとき、何をした訳でもなく、ダラダラと歩いていただけなのにやたらとヘトヘトになってるときってありませんか?そういうときの足元って軽い靴であることが多いと思います。
お洒落をしないといけないときもあるでしょうが、スニーカーなどで出かけているのでしたら、ちょっと重いかなと感じるウォーキングシューズを履いて出かけると疲れ具合が全然違いますよ。
ウォーキングシューズじゃあ、お洒落なんてできないよ、という方にはポストマンシューズがお勧めです。
#101のアウトソールは、底面の意匠こそ違えど同社のアイリッシュセッターのトラクショントレッドソールと同じ合成ラバー(のはず)です。
同じ厚みの革底や革+ラバー底の靴と比べるとクッション性が高くて軽い靴になっていますので、街中の長距離の歩行に適しているという訳です。
もともと一日を通して歩き回る職種(ポストマンやポリスマン)向けの靴ですから当たり前の話なのですが、ファッションアイテムとして紹介されると本来の性能やそのアイテムの存在意義が忘れられてしまうことが往々にしてあります。
なお、レッドウィング#101以外のポストマンシューズもソールはスポンジラバーを使用していたりして独自の工夫をしていますが、共通するのは軽くてクッション性が高く、耐摩耗性が高いソールという点です(スポンジラバーはオリジナルに比べると磨耗が早いですが)。

いろいろ考え合わせると、日本のビジネスマン(特に外回りをする人)にピッタリですよね。さすがにスーツスタイルには向きませんが、ジャケパンならバッチリです。
また、スーツやジャケットを着ない、カジュアルウェア中心の方でもポストマンシューズを履けと足元が締まりますので、カジュアルすぎないスタイルに纏められます。
上も下もカジュアルで何が悪いわけではありませんが、いい歳をした大人がいつでもどこでもスニーカーというのは、どうかと思うわけです。

この冬の服装はスーツ着用とカジュアルが半々だったこともあり、スニーカーでは足元が寒かったことから、ブーツを3足ほど買い足しました。
以前は革靴・スニーカーに関係なく、短靴でまったく問題なかったのですが、年齢の所為か最近はブーツ率が高くなってきました。
スーツ・ジャケパンの時も許される限りはチャッカブーツをヘビロテしてましたし、カジュアルのときは事前に飲み会が判っているとき以外はブーツでした。

この冬はレッドウィング#8167、#8165が大活躍してくれました。ペコスは土曜日出勤のときには履きましたが、それ以外では流石に休日用に限定しました。
春先からは#8167と#8165の出番は減らして、RW#101・9196、ムーンスター/GENをカジュアルコーデのメインにするつもりです。
あくまで営業に出ない日限定のコーディネートですが、

MA-1タイプのブルゾン、
チェックのネルシャツ、
ロンT、
ブルーデニム、
RW#9196(ポストマンチャッカ)orMS/GEN

ちょっと堅めにいくなら、

ツイードのジャケット、
ボタンダウンシャツ、
グレースラックスorホワイトチノーズ、
RW#101(ポストマンシューズ)or#9196、

という感じです。

次回は、唐突に出てきた#9196とGEN(ジェン)について触れたいと思います。