さわやかな香りと辛味がメイン料理を引き立ててくれる、クレソン。
外食でクレソンを目にする機会はあっても、
ふだんの食事ではあまり食べないという方も多いでしょう。
そのためクレソンの栄養についても、考えたことのないかたがほとんどかもしれません。
しかし意外にも、クレソンの栄養価は優れています。
そこで今回は、あまり知られていないクレソンの栄養や効能について、詳しく解説していきます。
食べるときの注意点や、オススメレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
糖尿病に強みを持つ健康管理アプリを展開するシンクヘルス社のオウンドメディア。
ダイエット、糖尿病の食事、マイン クレソンの栄養と効能。
クレソンは、
アメリカ疾病予防管理センターの機関誌で
「果物と野菜の栄養密度スコアランキング1位」を獲得するほど栄養が豊富です。
そんなクレソンにどのような栄養が詰まっているのか、さっそく見ていきましょう。
●健康にも美容にも嬉しい「β‐カロテン」。
クレソンには、β-カロテンが豊富に含まれます。
β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれる成分で、クレソンも緑黄色野菜の1種です。
ではクレソンにどのくらいのβ-カロテンが含まれるのか、
ほかの緑黄色野菜と比較しながら見てみましょう。
<β-カロテンμg/100gあたり>
クレソン :2700 ピーマン :400 トマト :540 ブロッコリー:900
かぼちゃ :1400 ほうれん草 :4200 にんじん :6900
このようにβ‐カロテンを含む野菜の代表格であるにんじんと比べると、
クレソンの含有量は少ないです。
しかしその他の野菜を含めて全体的に見ると、
クレソンに含まれるβ-カロテンは多めだとわかりますね。
なおβ-カロテンには、活性酸素の働きを抑える役割があります。
活性酸素とは免疫機能などに関わる、通常よりも活性化した酸素のことです。
しかし活性酸素が過剰になってしまうと細胞が傷つき、
動脈硬化や老化のリスクが高まるのです。
過剰となった活性酸素の働きを抑え、取り除く働きのあるβ‐カロテンは、
健康にも美容にも嬉しい栄養素といえますね。
骨の健康に欠かせない“カルシウム”。
クレソンには、骨や歯の構成に欠かせないカルシウムも含まれます。
どのくらいの含有量なのか、先ほどと同様ほかの緑黄色野菜と比べてみましょう。
●カルシウム(mg)/100gあたり
クレソン :110
ピーマン :11
トマト :7
ブロッコリー:50
かぼちゃ :20
ほうれん草 :49
にんじん :28
ここに記載されている緑黄色野菜のなかでは、
クレソンのカルシウム量が際立って多いとわかりますね。
●辛味のもととなる“シニグリン”。
クレソンの辛味は、アリルイソチオシアネート(アリルカラシ油)によるものです。
このアリルイソチオシアネートのもととなる成分のことを“シニグリン”といいます。
なお、アリルイソチオシアネートの働きは次のとおりです。
・殺菌効果 ・防腐効果 ・消化促進
したがって消化促進作用のあるクレソンを肉料理の付け合わせにするのは、
栄養面でも理にかなっているといえます。
ちなみにクレソンを磨りつぶし、
刻んで食べると、より消化促進の効果が高まります。
食べすぎてしまったときなど、
胃が重いと感じるときにはクレソンを活用するとよいでしょう。
クレソンは熱に弱いって本当?
クレソンは加熱しすぎると、くたくたになってしまいます。
ゆえにクレソンの食感を楽しみたいかたは、生で楽しむとよいですね。
●加熱によって栄養価は下がるのか?
クレソンを加熱すると熱に弱いビタミンなど、一部の栄養素が減るでしょう。
また加熱方法によっても、栄養価の下がり具合に差が出るとわかっています。
たとえばクレソンをゆでると、水に溶けやすい栄養素の損失が大きいです。
同じ加熱でも蒸す場合は、ゆでたときよりも水に溶けやすい栄養素は減りにくいですよ。
なお加熱によるシニグリンの変化については、クレソンを使った著名な研究は見つかりませんでした。
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