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ダブル 「パッチム」

以前、パッチムはいろいろ種類はありますが、
発音は7つの分類にまとめられるという話をしました。

(→7つの分類 参照)


7つの発音とは
アルプスのブログ-パッチム7つの発音1

アルプスのブログ-パッチム7つの発音2

ㄱ,ㄴ,ㄷ,ㄹ,[k]、[n]、[t]、[l]、
ㅁ,ㅂ,ㅇ[m]、[p]、[ng]
になります。


分類の中にはパッチムが二つ並んだもの
(ダブルパッチム)があります。



今回はそのダブルパッチムをどう読むか
説明します。


単独で読むときはどちらを読むか決まっています。


アルプスのブログ-ク[k]パッチム

ㄱ[k]
(「イッカ」と発音したときの息を止めた状態の[k]の音)

と読むダブルパッチムは、

アルプスのブログ-ダブルパッチム_発音[k]

ㄲ,ㄳ,ㄺ
ッサンギヨク、キヨクシオッ、リウルキヨク
になります。


アルプスのブログ-ン[n]パッチム

ㄴ[n]
(「パンダ」と発音したときの「ン」の音)

と読むダブルパッチムは、

アルプスのブログ-ダブルパッチム_発音[n]

ㄵ,ㄶ
ニウンチウッ、ニウンヒウッ
になります。


アルプスのブログ-ツ[t]パッチム

ㄷ[t]
(「ハッタ」と発音したときの息を止めた状態の[t]の音で、
 しっかり歯ぐきの後ろで舌をとめる)
と読むダブルパッチムは、

アルプスのブログ-ダブルパッチム_発音[t]


ッサンシオッ
になります。


アルプスのブログ-ル[l]パッチム

ㄹ[l]
(舌先を歯ぐきの裏につけて、[l]と発音する)

と読むダブルパッチムは、

アルプスのブログ-ル[l]パッチム分類2

ㄺ,ㄼ,ㄽ,ㄾ,ㅀ
リウルキヨク、リウルピウプ、リウルシオッ、
リウルティウッ、リウルヒウッ

になります。


アルプスのブログ-ム[m]パッチム

ㅁ[m]
(「サンマ」と発音したときの口を閉じた状態の「ン」の音)

と読むダブルパッチムは、
アルプスのブログ-ダブルパッチム_発音[m]


リウルミウム
になります。


アルプスのブログ-プ[p]パッチム

ㅂ[p]
(「カッパ」と発音したときの口を閉じた状態の音)

と読むダブルパッチムは、

アルプスのブログ-ダブルパッチム_発音[p]

ㅄ,ㄼ,ㄿ
ピウプシオッ、リウルピウプ、リウルピウプ
になります。



パッチムが二つあるとき、


①単独で発音するとき、
あるいは、その後に子音が来るとき
読む決まり通りにどちらか一つを発音します。


◆例

アルプスのブログ-タク

タク、ニワトリ)

アルプスのブログ-カプ(値段)

カプ、値段・価値)

アルプスのブログ-フク(土)

フク、土)

アルプスのブログ-サク(賃金)

サク、賃金)

アルプスのブログ-サム(生活)

サム、生活)


②パッチム2つの後に母音が来るとき、
2つのパッチムを両方とも発音します。


◆例

アルプスのブログ-タルギ(ニワトリが)

닭이タルギ、ニワトリが)


アルプスのブログ-タク


を単独で発音するときは
「タク」(ニワトリ)ですが、


パッチム

アルプスのブログ-リウルキヨク

リウルキヨク
の後に母音

アルプスのブログ-イ(ニウン有)

)(ここでは)
が来ると両方発音して


アルプスのブログ-タルギ(ニワトリが)文字分解


さらに連音化有声音化して
「タルギ」と発音します。

(→連音化 参照)

パッチム 「【n】の挿入」

パッチムの7つの音声変化を
以下の順番で確認しています。


連音化(→有声音化口蓋音化

(→連音化 参照)

濃音化([k]→[?k]、[t]→[?t]、[p]→[?p])

(→濃音化 参照)

激音化([k]→[kh]、[t]→[th]、[p]→[ph])

(→激音化 参照)

弱音化無音化(ヒウッの)

(→弱音・無音化 参照)

鼻音化(<a>、<b>、<a>+<b>)

(→鼻音化【a】 参照)

(→鼻音化【b】 参照)

(→鼻音化【a】+【b】 参照)

流音化
(→流音化 参照)


[n]の挿入


の7つの順番でしたね。



今回は最後、⑦の[n]の挿入について解説します。


●合成語や二つの単語が続く場合、
前の語がパッチムで終わり、そのあとが
[i][j]で始まる母音が続くと、


パッチムのあとに[n]の音が挿入されることがあります。


どういうことかというと...、


◆例1

アルプスのブログ-イルボンニョリ(日本料理)

일본요리イルボンニョリ、日本料理)


アルプスのブログ-イルボン

일본イルボン、日本)
という言葉と

アルプスのブログ-ヨリ(料理)

요리ヨリ、料理)
という言葉がつながった言葉

アルプスのブログ-イルボンニョリ(日本料理)

일본요리イルボンニョリ、日本料理)

合成語と呼びます。


アルプスのブログ-イルボン

일본イルボン、日本)
は、パッチム

アルプスのブログ-ニウン

ニウン[n]
で終わっていて

アルプスのブログ-ヨリ(料理)

요리ヨリ、料理)

は、母音

アルプスのブログ-ヨ

ヨ[jo]
で、発音は[j]で始まっています。


アルプスのブログ-イルボンイルボン、日本)

アルプスのブログ-ニウンニウン[n]

アルプスのブログ-ヨリ(料理)ヨリ、料理)


というように[n]が挿入されて

アルプスのブログ-イルボンニョリ(発音用)

일본뇨리イルボンニョリ)と発音されます。


◆例2
アルプスのブログ-ハングンニョリ(韓国料理)

한국요리ハングンニョリ、韓国料理)


アルプスのブログ-ハングク(韓国)

한국ハングク、韓国)
という言葉と

アルプスのブログ-ヨリ(料理)

요리ヨリ、料理)
という言葉がつながった言葉


アルプスのブログ-ハングンニョリ(韓国料理)

한국요리ハングンニョリ、韓国料理)
をやはり合成語と呼びます。


アルプスのブログ-ハングク(韓国)

한국ハングク、韓国)

は、パッチム

アルプスのブログ-キヨク

キヨク[k]
で終わっていて

アルプスのブログ-ヨリ(料理)

요리ヨリ、料理)

は、母音

アルプスのブログ-ヨ

ヨ[jo]
で、発音は[j]で始まっています。


アルプスのブログ-ハングク(韓国)ハングク、韓国)

アルプスのブログ-ニウンニウン[n]

アルプスのブログ-ヨリ(料理)ヨリ、料理)


というように[n]が挿入されて


アルプスのブログ-ハングクニョリ(韓国料理)

한국뇨리

となり、さらに

アルプスのブログ-ハングク(韓国)

한국ハングク、韓国)

の、パッチム

アルプスのブログ-キヨク

キヨク[k]
の後に鼻音

アルプスのブログ-ニウン

ニウン[n]

が続いているので


アルプスのブログ-ハングンニョリ(韓国料理)文字分解


一文字ずつ発音すると「グク、ニョ」になりますが、


鼻音化して

アルプスのブログ-ハングンニョリ(発音)

한궁뇨리ハングンニョリ

という発音になります。
(→鼻音化<a> 参照)



パッチムの7つの発音変化、
これで7つ全部 説明しました。


前回の最後でも言いましたが、
この発音変化を今すぐやっきになって覚えなくてもいいです!


その段になって、
そう言えばそんな発音変化があったな~とか、
見直す度に記憶が定着していくイメージで十分です。


ただ、パッチムにはおおざっぱに言って
7つの発音変化がありますよと言えるように

しておいて下さいね。


パッチム 「流音化」

パッチムの7つの音声変化を
以下の順番で確認しています。


連音化(→有声音化口蓋音化

(→連音化 参照)

濃音化([k]→[?k]、[t]→[?t]、[p]→[?p])

(→濃音化 参照)

激音化([k]→[kh]、[t]→[th]、[p]→[ph])

(→激音化 参照)

弱音化無音化(ヒウッの)

(→弱音・無音化 参照)

鼻音化(<a>、<b>、<a>+<b>)

(→鼻音化【a】 参照)

(→鼻音化【b】 参照)

(→鼻音化【a】+【b】 参照)

流音化

[n]の挿入


の7つの順番でしたね。


今回は、⑥の流音化について解説します。


●パッチム

アルプスのブログ-ニウン

ニウン[n]
の次の文字が

アルプスのブログ-リウル(流音)

リウル[r]
で始まっている場合(初声の場合)、


あるいは、
パッチム

アルプスのブログ-リウル(流音)

リウル[r]
の次の文字が

アルプスのブログ-ニウン

ニウン[n]
で始まっている場合(初声の場合)、


この[n]の音が
アルプスのブログ-リウル[l]

ㄹ[l]
に変化します。


これを流音化と言います。


ちなみ流音とは己(リウル)のことです。



◆例1の1

アルプスのブログ-ピョルリ(便利)

편리ピョルリ、便利)


アルプスのブログ-ピョルリ(便利)文字分解


一文字ずつ読むと「ピョン、リ」になりますが、


パッチム

アルプスのブログ-ニウン

ニウン[n]
の次の文字が

アルプスのブログ-リウル(流音)

リウル[r]
で始まっているので、


パッチムが
アルプスのブログ-ニウン→リウル

ㄴ→ㄹニウン[n]→リウル[l]
と発音変化して


アルプスのブログ-ピョルリ(発音用)

펼리ピョルリ)と発音します。


◆例1の2

アルプスのブログ-イルリョク(人力)

인력イルリョク、人力・人材)


アルプスのブログ-イルリョク(人力)文字分解


一文字ずつ読むと「イン、リョク」になりますが、


パッチム

アルプスのブログ-ニウン

ニウン[n]
の次の文字が

アルプスのブログ-リウル(流音)

リウル[r]

で始まっているので、


パッチムが
アルプスのブログ-ニウン→リウル

ㄴ→ㄹニウン→リウル
と発音変化して


アルプスのブログ-イルリョク(発音用)

일력イルリョク)と発音します。



◆例2の1
アルプスのブログ-イルリョン(一年)

일년イルリョン、一年)


アルプスのブログ-イルリョン(一年)文字分解


一文字ずつ読むと「イル、ニョン」になりますが、


パッチム

アルプスのブログ-リウル(流音)

リウル[r]

の次の文字(初声)が

アルプスのブログ-ニウン

ニウン[n]
で始まっているので、


初声が

アルプスのブログ-ニウン→リウル

ㄴ→ㄹニウン[n]→リウル[l]

と発音変化して


アルプスのブログ-イルリョン(発音用)

일련イルリョン)と発音します。


◆例2の2

アルプスのブログ-ソルラル(お正月)

설날ソルラル、お正月)


アルプスのブログ-ソルラル(お正月)文字分解


一文字ずつ読むと「ソル、ナル」になりますが、


パッチム

アルプスのブログ-リウル(流音)

リウル[r]

の次の文字(初声)が

アルプスのブログ-ニウン

ニウン[n]
で始まっているので、


初声が

アルプスのブログ-ニウン→リウル

ㄴ→ㄹニウン[n]→リウル[l]

と発音変化して


アルプスのブログ-ソルラル(発音用)

설랄ソルラル)と発音します。



流音化とは、パッチムが
アルプスのブログ-ニウン→リウル

ㄴ→ㄹニウン[n]→リウル[l])と発音変化するか

次の初声が
アルプスのブログ-ニウン→リウル

ㄴ→ㄹニウン[n]→リウル[l])と発音変化するか
ということになります。


流音とは己(リウル[l])のことをいいます。



パッチムの7つの発音変化あと、
⑦の[n]の挿入を残すだけとなりました。


これらの発音変化を全部、発音できなければ
と必死に思わなくてもいいですよ~!


例えば、韓国へ行って、
文字のまま発音していてもわかっていただけますし、


注意もしてくれますので、そんなに気にしなくても
いいです。


私たちは韓国の人から見れば、外国人ですし、
できなくてあたり前ですからね...!