評論 No.0788 『ジュラシック・ワールド 2015年:アメリカ』 | Aruji-no 画廊

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独創世界『Aruji-no』の世界を絵画・文学で描く画廊です。

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 全体を観ての印象としては、

 

 まさに、SFの王道を行く物語。

 

 傲慢な専門家と有権者、疑問を感じない市民。

 

 臨界点手前からの開始。

 

 あと、スピルバーグ定番の崩壊家族w

 

 前3作も観てきましたが、

 

 この4作目にして、

 

 一作目に成しえなかった悪夢が遂に実現してしまった姿を観ました。

 

 生命の尊さも倫理観も欠落していながら、

 

 太古の恐竜に会えるという、人が一度や二度、

 

 下手すれば今でも夢に見ているものを一大テーマパークとして成就させています。

 

 これの質の悪いところは、恐竜に会いたいという夢自体は

 

 すごく純粋でいいものに感じるところ。

 

 しかし、残念なことに今回はその純粋さを保ち続ける者が全然おらず、

 

 前作のハモンドさんのような、

 

 純粋に夢を実現させようとして大変になるのでなく、

 

 利益と欲求のために突き進んだ挙句のてんやわんやで、

 

 それに巻き添えを喰らう人々もそこまで悲惨に感じずな感じw

 

 この倫理と価値観のゆがみを最も象徴しているのが、

 

 ハイブリット恐竜である『インドミナス・レックス』。

 

 これは個人のセンスもあるのかもですが、

 

 どうも歪な感じでかっこよくない。

 

 さらに、生命としての自覚も乏しく、

 

 もらった能力と欲求だけを使いつぶすだけ、

 

 これの何が魅力的なものなのか?

 

 とことん悪く、とことん哀れな存在感を出しており、

 

 それが確信となったのは、やっぱりかっこいいティラノサウルスの登場!

 

 そこに、今回は味方サイドなラプトルの共闘!

 

 熱い展開もしっかり入ってて満足なクライマックスでした。

 

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