バゲットを生徒さんがいろいろ作ってきてくださいました。
数名の一気に添削します♪
基本的に加水70%のバゲットです。
イースト数は0.2%以下の冷蔵発酵です。
まずはIさん。
電気オーブンで作っているようなのですが、石釜(東芝)やビストロではないみたいです。
いろいろ工夫して一応スチームらしきものも出る様なのですが(日立かな?)
お話を聞くと意外に火力はあるみたいです。
というのも、焼成時間に対して下火がきちんと入る。
何で上が付かない?コンベクションなのに??
よくよく話を聞くと、パンに霧吹きをしてからオーブンに入れてるようです。
何度も言いますが「霧吹きのキリ」と「スチーム」は違います。
詳しくは理論の3回目の焼成でお話するのですが、
要はスチームは高温(見えない、モクモク見えるのはスチームじゃない・・・100℃以下なので)
霧吹きはもっと低い温度。
濡れるので乾燥しないで窯で膨らみを少し助けますが、やりすぎは結局膨らまないです。
そして皮が固くなり斑に焼けていきます。
バゲットの場合はキリより粉でカバーしてクープに少し水バケか油刷毛をしたほうが良いです。
そのためやはり窯で伸びていない。
あと成形も少し空気を巻き込みすぎないように頑張りましょう。
でも一番クープが開いているところはほら。下からきちんと気泡が上に伸びています。
生地はOKです。あとは成形と焼成をきちんと相談しながら頑張りましょう。
アドバイスした温度等でチャレンジしてみてください。
下火がきちんとついている場合は、オーブンは基本的に火力があると思います。
焼き方で上に火はちゃんと入ります。
(下火が入らない非力なオーブンはちょっといろいろまた別の工夫が必要なのです)
Oさん
ガスで焼いてきたのですが、
おっと・・・
石に水をジャーとやったのですがやりすぎです。
あとオーブン壊れます・・・。
絶対にやめたほうが良いと思います。
ベーグルのようになってしまいます。
確かに窯伸びは頑張ってしたと思いますが、
このような状況になって外に色付きするまでやいたら食べられないような硬いバゲットになります。
予熱して水ジャーして10分火を止める。
再着火して200℃で10分
取り出したものが下の白いバゲット
その後そのまま着火せず放置して10分後に取り出したものが上。
上と下なら下の方がまだ良かったです。
ガス難しいですよね・・・。
ちょっと我が家のガスオーブンがこわれてしまったので試作出来ないのですが、
少し面白い方法を見つけました。
特に変なカスタマイズすることなく2000円以下で出来ます。
ちょっと待ってください~
ガスも意外に出来るんじゃないかなぁと思っています。
下の白い方の内層。良い感じだと思います。
頑張って伸びています。
上の内層。
同じ生地で同じときに焼いたみたいです。
こちらは少し成型がNGでした。
癖で、ちょっと生地の扱いが強いです。
そして真ん中がどうしても凹む(いじりすぎだと思います)
私も真ん中が凹んで骨のようになるんです。
「無意識に真ん中とか凹む部分をよく触っているよ」と児玉シェフに教えていただいた。
次回は少し真ん中いじりすぎていないかと、
左手の動きを教えるので(右手は大分上手になったので)次回必ず成形前に声かけてください。
Mさん
表面がベタベタするとのことでした。
うーん。
加水70なのでどちらかというと乾燥気味になってしまうのですがべたつく。
べたつく要因としては
発酵不足が考えられます。
生地の状態を見ていないので何とも言えませんが、
工程等を少しお伝えしました。
イースト数を少し増やしていただきました。
0.1から0.15にして頂きました。
内層は、膨らまないので上に伸びていないのか。
ちょっと水が飛ばなかったのでネト気味かもしれません。
でも成形は全体に丁寧に均一に出来ていると思います。
レッスンの時も成形の感じは良いです。
器用に丁寧に生地を扱っているので次からもその点はそのままで行きましょう。
どうしても下火が弱いです。
石釜(東芝)の古い機種とのことでしたが、
これは下火が弱いです。側面が白い。
温度を聞くと高いので、その場合はもう少し予熱時間を長くしたり、
出し入れの時にマッハで行って下さい(*^^*)
火傷にだけは注意して下さいね~特に若いので♪
最後はNさん。
上手です。
持ち帰り生地をちゃんと焼いてきてくださいました。
それは良いのです。だって捏ねがおかしい事がないからです。
いい感じです。
もう少しぼこぼこにしたい場合は、もっと潰さないように成形がありますが、
十分だと思います
クープも片側に開いていてOK。
同じ生地でも、大きくこちらは成型したもの。
まず成形で少し潰しています。
あと潰していても火が強く当たるときちんと膨らみますが、
分割重量が大きく太く成型してしまうとこの配合(イーストがすくない)と上がりません。
中からブワっと膨らむパン用の窯じゃないと、コンベクションで外から基本的に熱が加わるタイプはつらい。
これは良い方の内層で、他の部分はもっと詰まっています。
それだとちょっとバゲットとしては重バゲになってしまいます。
あと成形も大きい分まだうまく出来ていないです。
余計な穴が大きく空いてしまっています。
大きく空いてしまうと他の部分が詰まってしまいます。
これは分割と長さとオーブンのバランスがあっていないかったという事です。
あと大きいとどうしても気泡を巻き込んでしまうのです
(私もそうです特に最後3回目に折る時に真ん中に空気を巻き込みすぎてしまう。
すると真ん中から上の部分にかけてドカッと穴が開く。
別の日に作ったパンは、仕上げ発酵がわからないと言っていました。
これなのですがこれもまた大きい。
でも1次発酵も少し長めにちゃんと膨らませて
仕上げ発酵も長くとっていました。
そうするとかるーーーいバゲットが出来ます。
これは目が詰まっているのではなく軽い膨らんだバゲットです。
要はポンパドールさんみたいなバゲット。
軽くて美味しいですよ。
目が細かく膨らんだ分軽いと言えますが味が薄いと感じる場合もあります。
あと、少し過発酵・・・。塩味がきつく感じます(同じ配合なのに)
それが悪いわけじゃないのですが、
こんなに軽くしたくない場合は、発酵をもう少しコントロールするか、
これぐらい軽くしてもう少し味を濃くしたかったら、配合(もちろん工程も含め)変えたほうが良いかもしれません。
でもこのバゲットは軽く美味しいですよ!!
発酵の見極めって難しいですよね。
でもどんどん上手になっていっているので本当に見ていて楽しいです♪
次回のハード系は是非一緒にやりましょう!!
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