迷い込んだ論文 | 慶應通信で実学を学ぶ

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【第78期】2024年4月に文学部1類に入学しました。学びに終わりはありません。

 

前回書きかけた、トンネルに迷い込んだ論文をどう立て直すかというお悩み。

 

「仮説の検証はトンネル掘りのようです。向こうの出口を目指して掘り進んでいくのですが、技術が不足していると本論と結論がいつまで経ってもつながらず、土の中で迷宮に迷い込んだような感じに陥ります」(前回のブログ)

 

私のゼミでは最初に論文計画書の提出が求められ、各章と節ごとの分量を推量します。

 

計画書の一部を切り出すとこんな感じ。

 

(うまく表示できてませんが、右に実際に書いた頁数、更新の◯、目標の頁数、期日が書かれています)

 

目次                
      実績 更新 目標   期日
                 
第1章   序論   8.5   5   6月17日
                 
    1.研究背景と問題意識   6 2    
    2.研究目的   1 2    
    3.研究方法   1.5 1    
                 
第2章   先行研究に関する考察   24.5   12   6月25日
                 
    1.はじめに   0.5      
    2.企業の社会性   11 2    
    3.障碍者雇用   5 2    
    4.コーポレート・ベンチャリング   3 2    
    5.ドメインの定義とドメイン・コンセンサス   3 2    
                 
第3章   仮説   1   2   7月8日

 

これを毎週のゼミで先生と確認、議論しながら進めていきます。◯印は前回より書き進んだ箇所ということになります。

論文はどこから書いていっても良いということで、第4章の事例はかなり早い段階から書き進めました。

結論を書き終える期日が決まっていると、各章のペース配分が分かります。

実際には、夏休み前の完成予定が、1月の提出期限ギリギリまで完成には至りませんでしたが、前期中に全体の骨格を固めてしまうことで議論を深め、テーマの深掘りができたように思います。

 

迷宮に迷い込んでいるという感覚は、研究目的から論旨が外れている、あるいは目的そのものが曖昧であったりということから発生するのではないでしょうか。私は、迷った時は研究目的の章に戻って、そこを何度も反芻しました。その結果、論文の題目も変わっていきました。本論が変わることもあれば、論文の目的が変わることもあります。目的が変わることは悪いことではありません。分析と考察の結果、導かれた結論から目的を修正することはあってもいいことだと思います。


指導教官からすれば、迷い道も予定通りの工程だったのかもしれません。だからこそ完成期日を早めに設定するよう指導されたのだと思います。

 

つづく

 

 

 

緒方洪庵先生がいます(適塾)

 

 

 

 

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