卒論までの道のり【法学部甲類】 | 慶應通信で実学を学ぶ

慶應通信で実学を学ぶ

【第78期】2024年4月に文学部1類に入学しました。学びに終わりはありません。

 私は学士入学でしたので4年で卒業する目標を立てました。30年を数える会社人間にとって、年間20単位を積み重ねていく目標はとても高いハードルでした。結局卒業まで5年を要しました。
 
 限られた学習時間の中で効率良く単位を取るために、科目群に穴が空かないようレポートの提出計画を立て、通勤時間や休日を利用してテキストや参考文献を読み込みました。
 
 まずは避けて通れない外国語と法学部甲類必修3科目を優先しました。そして年4回8日間の科目試験を欠かさず受けることを目標にレポートを書き連ねて、100 単位を超えた3年目でようやく卒論指導登録を行う決心がつきました。
 
 卒論のテーマをどう絞り込んでいくか。慶應義塾で学ぶという目的と醍醐味はまさにそこに集約されると思います。納得のいくプロット(章立て)が完成すれば卒論はもう完成したに等しいかもしれません。しかし結構これが難しいのです。実際、単位が揃ってきても「何をテーマに書けばいいのかわからない」という方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
 
 私の場合は、書きやすいテーマを選ぶということを第一に考えました。自分が書きたいテーマが見つかれば、それに関連する専門書を読むことと平行して先行論文に広く当たることをお勧めします。そこで論文の形式を学び、さまざまな論点があることを理解することで、自分なりの視点やアプローチの仕方が浮かび上がってくるはずです。
 
 卒論を提出して感じたことは、それまでの学習成果の積み重ねは卒論を書き上げるための重要な準備期間だということです。つまり科目勉強は「学習」段階であり、卒論はそこから一段高い「研究」段階に移行することを意味します。したがって卒論テーマの設定が中途半端だと最後の8単位の取得にとても苦労することになります。そこで重要なのは、普段の学習も、卒論テーマを意識しながら難易度に左右されない体系的な科目選択が望まれるということではないでしょうか。
 
「ママ、立ったよ!」
独り立ちする再レポート(会社法)