失せもの、戻る | 慶應通信で実学を学ぶ

慶應通信で実学を学ぶ

【第78期】2024年4月に文学部1類に入学しました。学びに終わりはありません。

2017年度末に記した当時の悔しさを思い出す。


 

「慶應通信、今年の重大ニュース(失意編)」

 

⑤経済学部は理数系だと気づかされる

④取得単位100に届かず

③卒業記念ボールペンを東京出張で失くす

②【統計学】【経済原論】科目試験が鬼門に

①夏スク期間中に差し歯が割れる

 


ここに記した4つの悔しさはその後の努力で挽回してきたように思う。割れた差し歯も差し替えた。

それでも出張帰りの新幹線で寝落ちして失ったボールペンを取り戻すことは不可能だと思っていた。なぜなら刻印の入ったそのボールペンはお金で買えないものだから。実際、JRに問い合わせするもそのペンは見つからなかった。

 




ところがあれから3年後の春、大学から「あなたが失くしたペンはこのペンですか?」と見覚えのあるボールペンが送られてきたのである。当時の「のぞみ」の号車は忘れたが、指定E席で寝落ちして失ったあの卒業記念ボールペンが私の手元に戻ってきたのだ。


奇跡としか言いようがない。


あのペンを取り戻そうと思って経済学部に入学したわけではないけれど、このペンを握りしめると科目試験で震えた感触が蘇ってくる。

 

二度と失くさないがために、明日からこのペンを胸元に挿そうかどうか迷っている。