3月23日、卒業式当日。
青空に浮かび上がる日吉記念館のまばゆいばかりの白さはまさに白亜の殿堂でした。
見よ
風に鳴るわが旗を新潮寄するあかつきの
嵐の中にはためきて
文化の護りたからかに
貫き樹てし誇りあり
という塾歌を思わず口ずさんでしまう光景が目の前に広がっておりました。
退出がしやすいように後方に陣取りました。
「独立自尊」「気品の泉源、知徳の模範」。
在学中に何度も目にした福澤先生の教えがそれぞれの祝辞の中に込められておりました。
「社会を先導する人物たれ」という言葉を背負って実社会に出て行く若者たちの自信に満ちた笑顔を見ると、コロナ禍に見舞われた今の困難を必ず克服してくれると嬉しくなりました。
彼ら彼女らの息づかいを体感することができ、遠路はるばるここに来て良かったと思いました。
新型コロナウイルスは「節度ある行動」を失った人類への警鐘なのだと思います。
卒業式の後は福澤先生ゆかりのお宿に向かいました。