皆さま、おはようございます!
3月26日のダイヤ改正の日が近づいてきました。
北海道新幹線開業の影で急行「はまなす」が姿を消しましたが、
個人的に惜しむのは、駅ホームでの
夜行列車の自由席車の席取りが消滅したことです。
今後残る夜行列車(快速列車も含めて)は全車指定席列車ばかりですからね。
周遊券を手に、急行列車や普通列車を乗り継ぎ旅を楽しんだのは
今から30年近くも前のこと。
当時は指定席車などはほとんど無く、
座席の確保のために列車到着の2時間前ぐらいからホームに並ぶのは
常套手段でした。
大垣夜行345M待ちの東京駅ホームとかね。
あの時は大変でしたけど、今思うとあれはあれで楽しかったような気が。
急行「はまなす」は、そんな体験ができる最後の列車だったと思います。
今回のダイヤ改正で第三セクター化される江差線。
昭和63年の青函トンネル開通時の津軽海峡線編入に併せ
ほとんどの駅が大改修されましたが、
それ以前にも大きく姿を変え続けてきた駅があります。
大正2年開業と長い歴史を持つ、こちらの駅でした。
江差線・久根別(くねべつ)駅です!
駅の南北を結ぶ自由通路が物々しさを漂わせていた駅でした。
入り口に扉が付く完全密閉式の自由通路、さすが北海道ですね。
久根別駅の駅舎は昭和29年に建てられたものだそう。
江差線で、青函トンネル開通時の大改修以前に建てられた木造駅舎が残るのは
久根別駅が唯一ですよ。
入り口を潜ると風除室があるのも北海道仕様。
現在は無人駅の久根別駅ですが、
昭和62年のJR移管後もしばらくは、駅員さんが配置されていたそうです。
出札窓口が閉ざされることなく現在も残されておりました。
ホームは駅舎からちょっとだけ離れた位置にありました。
久根別駅は相対式&島式ホームによる複合2面3線構造です。
さてさて、冒頭に書いた久根別駅の大改修の件ですが、
元々駅舎は反対側の山側にあったようなのです。
こちらの、昭和23年に撮影された航空写真を見るとよくわかりますよ。
赤い矢印の先に見えるのが久根別駅の駅舎です。
この頃の久根別駅、単式ホームが1本あるだけの駅だったようで。
この位置の現在の様子を確認したら、
住宅が建ち並ぶ中でここだけが空き地になっておりました。
今でもここって鉄道用地なんでしょうかね?
現在の駅舎の建立年が昭和29年というのは、
おそらくは駅舎を移転した年のことなんでしょうね。
こちらは昭和52年に撮影された航空写真。
現存する駅舎に変わり、駅構造も島式ホーム1面2線に改められたようです。
その後、青函トンネル開通に併せ再度改修。
駅舎移転時に造られた島式ホームは取り払われ、現在の駅構造に進化しました。
駅舎とホームが離れているのは、
以前はここに島式ホーム時代の上り線があった名残なんでしょうね。
そうそう、最初に書いた自由通路ですがこれもユニークな構造なのですよ。
無人駅の自由通路って、駅の跨線橋を兼ねているものが多いようですが、
久根別駅は自由通路が造られた頃は駅員配置駅だったからか、
跨線橋と自由通路が独立した造りなのです。
現在、並行する2本の通路は結ばれており、
通路の途中にある通用口から自由に出入りすることが可能です。
まるで空中回廊のような跨線橋&自由通路がある久根別駅。
ここからの眺めが、これまた素晴らしいんだから!
天気が良いと、海も見えるようですよ。
現在は、道南いさりび鉄道仕様の自動券売機も備え付けられ、
久根別駅はますます進化していくようです。
第三セクター化によるサービスの低下だけはないよう祈っておりますよ!
↑(五稜郭駅方面)
久根別駅(平成28年1月2日)