皆さま、こんにちは！
山形県内の駅で鉄道趣味的に一番面白い駅は？
と聞かれたら、以前でしたら貨物駅の酒田港駅が分岐する
羽越本線・酒田駅と答えていたでしょうけど、
多くの貨物列車が廃止された今は
北山形（きたやまがた）駅と答えると思います。
奥羽本線（山形線）に左沢線、仙山線と、
県内では山形駅に次いで多くの列車が行き交う駅なんですよね。
そんな北山形駅に一昨年の初夏、行ってきました。
まずは北山形駅、東口側・西口側のそれぞれに駅舎がありまして、
こちらは駅事務室がある東側駅舎です。
北山形駅は大正１０年に開業した駅だそうですが、
当時、ここには駅舎はなかったらしい。
その話については、また後ほど。
駅舎は広くてとっても開放的な印象でした。
待合室の中に自販機がある光景はよく見かけますけど、
自動証明写真機はなかなかないような…
ここで写真を撮っていると「自分は無職です」と言ってるようで、
恥ずかしさを感じるのは自分だけかしら？
さてさて、北山形駅の面白さですが、
構内の配線がとても特徴的なのですよ。
先にも書いた通り、北山形駅は奥羽本線（山形線）、仙山線、
それと北山形駅が起点の左沢線の列車が行き交いますが、
それぞれの路線に専用ホームを持たせているために
こんな配線になっているのです。
東側駅舎から見ると、相対式・島式・相対式、
ちょっと離れて相対式ホーム２本の合計５面６線構造。
地方の駅ではちょっと見れない構造ですよね。
元々、奥羽本線・仙山線は共用でホームを使用しておりましたが、
平成１１年の山形新幹線・新庄駅駅延伸によりホームを分離。
こちらの１・２番線ホーム（相対式＆島式の片面）が標準軌化されて
奥羽本線用のホームに変身。
３番線（島式ホームの片面）と新設された４番線ホームが
仙山線に充てられたのでした。
そしてもうひとつ、左沢線のホームですが、
こちらの長い跨線橋を渡りまして…
遠く離れた場所にあるのですよ。
左沢線は元々は、大正１０年に開通した軽便線（左沢軽便線）でして、
北山形駅の奥羽本線側にはホームがなく、軽便線のための駅でしたの。
ところが、わずか３年後に
奥羽本線側にもホームが設けられることになりまして、
こんな不規則なホーム配置の駅になっちゃったのです。
駅位置がもう少し南側でしたら
ホームが離れずに済んだのかもしれませんね。
北山形駅の東口側に、開業当初に駅舎が無かったのは
そんな理由からでした。
左沢線ホーム、軽便線からのモノだったのですね。
ここだけ石積みだし、どおりで古く感じたわけです。
なお、西口には軽便線時代からの名残である木造駅舎がありましたが、
一昨年夏に建て替えされちゃったんですって。
確か自分も古い駅舎の写真を撮ってたはずなのに…
どこいっちゃったんだろう？
こちらは駅前に昭和３１年に設けられた小便小僧。
小便をし続けて６０年、
まさかこんな格好をさせられるとは思ってなかったでしょうな。
他にもホーム屋根の支柱にカーネギー＆テネシー社の
１９０８年製の古レールが使われていたり…
明治４１年製のレールなんですけど、どこで使われていたモノなんだろう？
駅裏の会社さんに
ピギーバック専用トラックのアルミバンが置かれていたりと、
面白さ満点な北山形駅でした。
なお、「面白さ」の観点が偏っているというツッコミは
受け付けませんので念のため。
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