皆さま、おはようございます！
昨年夏、仕事で新潟市内に行ってきました。
中古車を納車する仕事で、行きはクルマ、帰りは電車です。
地元・仙台から新潟までは、
クルマで向かえばわずか３時間弱で着くっていうのに、
電車だとえらく時間がかかるんですよ。
普通列車ですと７時間近くもかかるし、
新幹線だと一旦大宮に出なきゃいけませんからね。
自分、つくづく鉄道好きで良かったと思います。
こんな移動時間が全然苦に感じませんから。
むしろ快楽。
夕方、無事に仕事を終えて自分もにっこり。
ガスタンクもにっこりです。
納車先は新潟県五泉市で、
お客様に磐越西線・五泉駅まで送って頂けました。
ここから仙台まで列車に揺られながらノンビリと帰ります。
それにしても、仕事帰りに呑むビールの旨いことときたら。
下校中の高校生の皆さん、独り悦に入っていて本当にごめんなさい。
乗車したのは会津若松駅行きの普通列車ですが、
こんな車内放送が耳に入ってきたのですよ。
「間もなく馬下駅です。馬下駅では７分ほど停車致します。」
単線区間の磐越西線では、こんな停車はよくあることです。
ほろ酔い気分でしたので
車内でまったりしながら発車を待とうと思ったのですが、
ふと、こんなものが視界に入ってきたのです。
明らかに明治時代に建てられたとわかる油庫！
油庫とは、電灯が普及する以前に、
車両の室内灯や標識灯に明かりを灯すための油を保管していた倉庫です。
耐火構造となるよう、大半がレンガや石積みで造られているのですよ。
馬下駅は明治４３年に開業した駅ですので、
この油庫もおそらくは、その頃に建てられたものなんでしょうね。
レンガ好き(このブログのＰＣ画面の背景もレンガ模様)の自分としては、
ぜひ、この油庫を間近で見たい！
幸い乗車券も３日間有効で途中下車が出来る。
でも乗り遅れたら、今日中に家に帰れない。
こんな時は行動したもん勝ちですよね。
…我が人生、毎度これで失敗を繰り返しているんですが。
油庫に向けてダッシュします。
酒酔いでふらつく足元に、跨線橋の階段のキツさが効く！
息を切らせながら油庫の前に到着！
油庫の前には案内看板が立てられていて、
大切に扱われているのがよくわかりますよね。
ちなみに馬下駅、「まおろし」と読む駅ですが、
明治４３年の開業時から大正２年までの３年間、
磐越西線（当時は信越線の支線）の終端駅だった時代がありますの。
こちらは有人駅だった頃の、昭和５０年に撮影された航空写真です。
この頃はまだ跨線橋はなく、代わりに大きな木造駅舎がありました。
こちらが簡易駅舎になった、馬下駅の現在のお姿です。
昭和５８年のＣＴＣ化に併せて無人駅化された馬下駅ですが、
磐越西線はこの先、会津若松駅方向は山岳路線となるために
現在も、馬下駅で折り返す列車が多く設定されているのですよ。
油庫のレンガ模様を見てうっとりする自分。
イギリス積みのことを言及する案内看板も素晴らしすぎます。
その傍らで帰途につく高校生。
怪しいおっさんで本当にごめんなさい。
ついでに馬下駅のホームもチェックします。
馬下駅は単式と相対式ホームによる複合２面３線構造、
駅構造自体は国鉄時代と大きく変わっていないようですね。
そんな自分を横目にしながら帰途につく高校生。
噛み付いたりはしませんのでご心配なく。
こうして７分の停車時間はあっという間に終了。
列車はゆっくりと馬下駅を後にしました。
油庫は、最近ではしなの鉄道・小諸駅
のモノのように、
観光資産として注目される機会も増えております。
美しさの点ではトップクラスの位置にあると思われる馬下駅の油庫。
また見に行きたいのですが…
新潟に向かう仕事が舞い込んでこないかしら？
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