皆さま、おはようございます！
日本全国には様々な造りの駅があります。
最近はその街を象徴するような、
ユニークな形状の駅舎を持つ駅も増えましたが、
国鉄時代の駅舎となると、
個性的な駅舎は意外に少ないんですよ。
そんな中で、古くから異彩を放つ駅舎を持つ駅が、
山形線にはあるのです。
今回はそんな駅を訪ねてみました。
奥羽本線（山形線）・蔵王（ざおう）駅です！
蔵王駅…と申しましても、
決して登山口にある駅ではありませんのよ。
山形駅のひとつ南側にある駅。
山形市内近郊にあって、
辺りを住宅に囲まれている駅なんです。
国道１３号線・山形バイパスや山形上山インターからも近く、
交通の便に優れた場所に立地しているんですよ。
明治４４年に開業した時は金井駅を名乗っていたそうですが、
昭和２６年に現在の蔵王駅に改称されたんだそうな。
蔵王駅で下車しても、
山形蔵王までのアクセスはありませんので念のため。
駅周辺は学校も多く、
通学のための自転車がびっちり並んでおりましたよ。
自転車はキレイに並べましょうね。
駅員さん、本当に困っていたんだから。
さて、気になる駅舎ですが、こちらをご覧くださいませ。
なんと、石造りの駅舎なんです。
風情があって、
古くからファンの間では知られていた駅舎なんですよ。
駅舎の中はこんな感じで。
リニューアルされ、自動券売機が設置されておりますけど、
それ以外は国鉄時代と大きく変わっていないようです。
もう、この駅舎が見れただけでも、
駅ファンとしてはお腹がいっぱいなのですが、
蔵王駅の魅力はまだまだこれからですよ。
平成４年、奥羽本線の福島駅‐新庄駅間は、
山形新幹線の乗り入れのために広軌化されました。
蔵王駅も当然のように改軌されましたが、
蔵王駅から東北本線・陸前山王駅までの区間は、
セメント・石油輸送列車が運行されていたために、
山形駅‐蔵王駅間は東北地方では珍しい、
三線軌条（レールが３本並ぶ）だったのですよ。
現在では貨物輸送も終了し、
三線軌条も撤去されてしまったようですが、
貨物輸送で使われていた側線が、
蔵王駅には未だに多く残っているんです。
現在は本線に繋がっておりませんので、
この側線が利用されることはないのですが、
それでも物資輸送で賑わっていた時代の面影は、
広い構内を見ると十分に感じ取れるんですよね。
蔵王駅の古い航空写真がないかと
ネットを探してみましたが…
見つけたのがこちら、昭和５２年に撮影されたものです。
ちょっと見づらいかも知れませんが、
画像中央に見える青い屋根の工場が
北日本くみあい飼料山形工場で、
右側に見える白いタンク群が日本石油山形油槽所です。
陸前山王駅でよく撮影していた貨車たち、
ここに来ていたんですね。
そんな工場群もほとんどが撤去され、
現在は太平洋セメントのホッパーだけが残ったみたいで。
駅の構内には昭和２２年に立てられた電柱もあって、
探せば多くのお宝アイテムがありそうでしたが、
この時は仕事中の身、そそくさと蔵王駅を後にしてきたんですよ。
そうそう、全然関係のない話ですが、
蔵王駅の写真を撮影していたら駅員さんから、
「市の職員さんですか？」
って聞かれたんです。
放置自転車の件、市から蔵王駅に苦情が入ったんですって。
もちろん市の職員なんかじゃありませんので、
きっちりとその旨を説明しましたが、
誰もが気持ちよく蔵王駅を利用出来るよう、
自転車はキレイに並べましょうね。
マジで駅員さん、独りで自転車整理をしていて泣きそうになってましたから。
奥羽本線（山形線）
↑（福島駅方面）
笹木野駅
庭坂駅
大沢駅
関根駅
米沢駅
置賜駅
高畠駅
かみのやま温泉駅
茂吉記念館前駅
蔵王駅（平成２５年６月２５日）
山形駅
北山形駅
羽前千歳駅
南出羽駅
漆山駅
高擶駅
天童駅
乱川駅
さくらんぼ東根駅
村山駅
神崎駅
北大石田駅
芦沢駅
舟形駅
新庄駅
↓（秋田駅方面）