hideちゃんは3枚のアルバムで何を描いたのか | tak METAL ON METAL

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メタルを中心にてろてろ書いていけたらいいな。。。的な

成り行きまかせです

てことでtakです


















気がつけばGW

しっかりお休み満喫されてる方も多いと思います


私は相変わらずパソコンはクラッシュ中※この記事はスマホで書いとります


仕事もバカ忙しい


色々悲惨ですがなんとか楽しくやりたいと思っとります

















さて、そんな毎日なわてくしですが、本日はこの方について書いてみたいと思います

































hideちゃん、言わずとしれたX JAPANのhideです


















先日また5月2日を迎えました

あの日から27年

存命なら今年で還暦です


時が経つのは本当に早い




























そんで先日、「REPSYCLE〜hide 60th Anniversary Special Box〜」というボックスセットも発売。また改めて彼の才能にスポットが当たっております
















そんな渦中のhideちゃんですが、率直に言って私は彼から多大なる影響を受けております


しかしながらあまりに影響が強い為、敢えてここでは触れてきませんでした


でももうそろそろ書いてみようかな、と
























そんなこんなで今回はhideちゃんの残したアルバム3枚から読み取った想いをほんのりここに綴ってみたいと思います




























まず最初に書いておきたいのは、私はX JAPANでは圧倒的林派、別ベクトルでTAIJI派。


最初からhideちゃんに惹かれていた訳ではありません


もちろん彼のサイジェラソロは当たり前のように夜な夜なほうきで当て振りしてましたが、それでもやはりYOSHIKIの意味の分からないカリスマ性に惹かれて、モッキンバードよりもBurnyYOSHIKIモデルをカッコいいなどと思ってた痛い中学生でした。。。今すぐ狂い咲く記憶をデリートしてくれ、ナターシャ






































そんな私の気持ちを一気に奪い去っていったのが1994年リリースの1st「HIDE YOUR FACE」




















小室サウンド全開の往時、白鳥瞳すら背徳の瞳にうつつを抜かしていた時代に産み落とされた異形の1枚



ロックンロールとインダストリアルとハードロックとワチャセイワチャセイワチャセハニブレイをごった煮にして、テリー・ボジオやT.Mスティーブンスという爆テクミュージシャンを現地でしんなり集めた結果産まれたのはめちゃめちゃ高品質な中二世界の万華鏡






















ほぼ80分近くあり、あれもこれも!という音楽性はなかなかな散漫っぷりですが、それをhideちゃんのフィルターを通して力づくでまとめ上げた結果、底しれぬ中毒性を孕んだ奇跡の1枚





「DICE」はhideちゃん流のパンクメッセージソングだと思ってて


Once and for all Dice away…
Up to you


この歌詞に何度背中を押されたか

全ては自分次第なのだ、と




















かと思えば酩酊黄金水likeなMotorhead風「D.O.D」があったり



















この世の果てのアコギソング「a story」があったり





















怒キャッチーとはこの事、な「TELL ME」があったり


オムニバスと呼べるレベルのとっ散らかりっぷりだけど芯にあるのは誰もが口ずさめる人懐こいメロディー


母屋のXでは収まりきらない芳醇な音楽性をこれでもか、とばかりに吐き出した最狂の1枚です

































そんなこんなで時は流れ、浪人時代にリリースされたのが2nd「PSYENCE」




先行コンピ「LEMONed Collected by hide」の「BACTERIA」と「限界破裂」はめちゃめちゃに良くて

先行シングル「MISERY」があまりにポップで嫌な予感


そんなドキドキで迎えた本作





















はたしてその結果は後者に寄った印象でわてくし的にはもう一歩!という作品となりました。


hideちゃん最強のインダストリアル「DAMAGE」が収録されてる点は最高なのですが、聴後感は相当ポップ


「IN MOTION」「Junk Story」を抜いたのは大英断だと思います。どんなに良い曲でもこのラインナップに更にその2曲が加わったら相当胃もたれしたはず


寧ろ更に「ERASE」と「MISERY」も抜いてたら一層ソリッドになって良かったのかも、と思います


1stは曲数の多さがプラスに働いただけに。。。音楽とは難しい



















やはりDAMAGEは別格に良い

今聞いても全く古さがない
























オルタナ新機軸な「限界破裂」の感覚は当時圧倒的に新しかった。後のBREEDINGに繋がるグランジィな質感



























そして遺作となった3rd「Ja,Zoo」


I.N.Aさんを始めとする仲間たちのおかげで素晴らしい作品となり、件のボックスセットによって限りなく完成に近づいたとされる1枚


私も「子ギャル」聞いて、絶対このアルバムに必要なピースだと思いました。だからこそ未発表の「ZOMBIE'S ROCK」が聞きたかったとも思います


しかしてゾンビはhideちゃんの頭の中だけの楽曲なので当然聞く事は叶わず。いくらI.N.Aさんでもそれは難しいでしょう


だからこの作品は永遠に完結しないと思ってます


事前の曲順表では2曲目に位置し、本作の柱となったであろう楽曲、シングル「ROCKET DIVE」「ピンクスパイダー」の完成度の高さを思えば間違いなく強烈な一撃だったはず


あの訃報が無ければ。。。と思わずにはいられませんが、それ故にこの作品は「永遠の未完成」という色味を帯び、私に特別な感想を抱かせてくれます



















シングル以外に逝去前に完成してたのが「LEATHER FACE」とこの「BREEDING」


軽く歪んだリズミカルなギターが当時の世相とマッチして脊髄に響いたのを今でも覚えてます





















こうやって彼の作品を振り返ってみると、完成度ではなく完成をはみ出すような作品を積み上げてきた事がよく分かります。



そして枠をはみ出していく事はhideちゃん自身が我々に投げかけていたメッセージでもあると思います


兎角決められたフレームの抑圧の中で生きねばならない日本社会に於いて「いいからやっちまえよ!?」と背中を押してくれるそのアティテュード、そしてそれを完全に音楽で描ききっていたこと


これこそが私がhideちゃんを好きな理由であり、本物のアーティストだと思う所以なのです


どこまでも自由に羽を広げる彼の姿に、私は今も憧れ続けています
















hideちゃん、もうすぐ60歳の誕生日ですね


あの頃高校生だった私はすっかりおじさんになりましたが、今でもあなたの音楽聞いてるとすぐにあの頃の気持ちに戻ります


あっちでもずっとはみ出し倒したギター響かせ続けて下さい
















では
















tak