創刊50周年記念 花とゆめ展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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この5月にちょうど創刊50周年を迎えた少女まんが雑誌『花とゆめ』。

それを記念して、現在、六本木ヒルズの東京シティビューでは、

“創刊50周年記念 花とゆめ展”という展覧会が開催されています。

 

(注:展示室内は一部撮影可。写真撮影は、特別に許可を得ております。)

 

 

今では、毎月5日・20日に発行される『花とゆめ』ですが、

1974年5月2日に創刊された当時は、月刊誌だったそうです。

ちなみに、その創刊時の際のキャッチコピーは、

『でたゾ、でたゾ!新しい雑誌だゾ!』だったのだとか。

 

 

 

『りぼん』や『なかよし』の創刊から遅れること約20年。

後発も後発でスタートしたこともあって、

王道の少女マンガとは異なるテイストの作品を作り続けてきました。

なお、初代の編集長のモットーは、「面白ければなんでもあり」とのこと。

テレビ局で例えるなら、テレ東みたいなスタンスでしょうか。

 

さて、そんな『花とゆめ』の50周年を祝う本展は、「パーティー」がキーワード。

それゆえ、歴代連載作品のボックスが積み上げられた“アニバーサリーケーキタワー”や、

 

 

 

歴代の付録がディスプレイされた豪華なテーブルセットなど、

パーティー気分をアゲるような演出が随所に用意されています。

 

 


パーティー感は溢れるものの、

残念ながら、会場内では飲食禁止ですが、

その代わりに、同フロアにあるTHE SUN & THE MOONでは、

『花とゆめ』のコラボカフェが期間限定でオープン中です。

オリジナルのコラボメニューが多数用意されているので、

そちらでアフターパーティーを楽しまれてみてはいかがでしょうか。
 

 

 

さてさて、本展の見どころは何と言っても、

『花とゆめ』を代表する漫画の原画の数々です。

その数、総勢74人約200点!

それらの中には、『ガラスの仮面』第1話の扉絵や、

 

 

 

『ぼくの地球を守って』連載開始時の巻頭カラーページ、

 

 

 

『フルーツバスケット』最終回掲載誌の表紙を飾ったイラストなど、

 

 

 

『花とゆめ』の歴史、いや、日本漫画史に残る原画が数多く含まれています。

この他にも、『スケバン刑事』や『パタリロ!』といったレジェンド漫画から、

 

 

 

現在連載中の『墜落JKと廃人教師』や、

『顔だけじゃ好きになりません』といった話題沸騰中の漫画まで、

 

 

 

多数の人気漫画の原画が取り揃えられていました。

全年代の女子が楽しめること請け合いの展覧会です。

星

 

 

ちなみに。

個人的に興味深く感じたのは、

漫画家のデスクを再現したコーナーでした。

こちらは、『暁のヨナ』を連載中の草凪みずほ先生のデスク。

 

 

 

いい意味で、いかにも少女漫画家、

というイメージど真ん中のデスクでした。

その隣で再現されていたのは、『覆面系ノイズ』で知られる福山リョウコ先生のデスク。

 

 

 

デジタルで作画されているとのことで、

とてもスタイリッシュな印象を受けました。

アナログとデジタル、どちらが良い悪いという話ではなく、

このように漫画の描き方の、時代の変化を見比べられたのが、とても興味深かったです。

そのうち、絵画の世界も同じように、デジタル化が進むのでしょうか。

 

最後に。

本展のラストには、黄金のパタリロ像が待ち構えていました。

 

 

 

しかも、こちらでは『パタリロ!』おみくじを引くことができます。

全22種類とのこと。

せっかくなので、1枚引いてみました。

 

 

 

結果は、一番微妙な“末吉”。

 

 

 

腐ったリンゴは、一体何を暗示しているのか。

しばらく、気を引き締めて行動したいと思います。

 

 

 

 

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