歴代城主の多くが後に江戸幕府の重役に出世したことから 『出世城』 とも呼ばれるお城です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/24/cf/j/o1976147614662726589.jpg?caw=800)
そのすぐ近くにある浜松市美術館で、現在、開催されているのは、
“―奇跡の写実絵画―スーパーリアルワールド展” という展覧会。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/bc/c1/j/o1953135114662728900.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/8e/0b/j/o2009143614662733687.jpg?caw=800)
こちらは、ともに 「リアル」 な描写に定評があり、
浜松の出世頭ともいうべき、2大アーティストを紹介する展覧会です。
まず1階の展示室で紹介されていたのは、
ホキ美術館関連のイベントでも、たびたびお世話になっている石黒賢一郎さん。
細密描写では右に出る者はいないと写実絵画界のトップランナーの1人です。
会場には、初期の頃に描いていた風景画や、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/7e/fb/j/o2007140214662738790.jpg?caw=800)
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
スペイン留学時代の作品、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/7c/4c/j/o2005138114662739362.jpg?caw=800)
さらに、十八番ともいうべきアニメをモチーフにした作品など、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/3f/5c/j/o1994124414662740174.jpg?caw=800)
© Go Nagai/Dynamic Production
50点を超える石黒さんの作品が展示されていました。
出展作はリアルに描かれた絵画だけかと思いきや・・・・・
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/3a/77/j/o2016151214662758829.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/18/da/j/o1931144914662758989.jpg?caw=800)
© Go Nagai/Dynamic Production
ジェットパイルダーやロケットパンチといった、
1分の1でリアルに制作された立体作品もありました!(出展:『マジンガーZ』)
フォルムもリアルなら、汚れやサビ具合もリアル。
もちろん、それらの塗装もすべて石黒さんが手がけたのだとか。
リアルに対する執念が、ハンパではありません。
ちなみに。
こちらが、その石黒さんご本人↓
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/4b/99/j/o1817136314662766132.jpg?caw=800)
なぜ、ロボットになっているのか。
その説明をするのは、まことに面倒くさいので (笑)
理由がどうしても気になる方は、以下の過去記事をお読みくださいませ↓
https://ameblo.jp/artony/entry-12332541188.html
ちなみに、出展作の中には、ホキ美術館でお馴染みの作品もありました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/7b/8b/j/o1950120714662745224.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/17/artony/18/35/j/o2001133314662746662.jpg?caw=800)
実は、10月の豪雨による水害で、地下2階が浸水してしまったホキ美術館。
電気設備や収蔵庫などに深刻な被害があったため、現在は休館を余儀なくされています。
再開の目処は、いまだ立っていません。。。
また、建物だけでなく、収蔵庫にあったコレクション約100点も被災してしまったそうです。
そんな悲しすぎるニュースにショックを受けていただけに、
浜松市美術館に出張中だった石黒さんの作品と再会できて嬉しい限り!
タイミングよく水害を免れたという意味でも、“奇跡の” 写実絵画です。
続く2階の展示室で紹介されていたのは、斎藤雅緒さん。
エアブラシを用いたスーパーリアルイラストレーションの第一人者です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/18/artony/c4/1f/j/o2016151214662777356.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/18/artony/ec/00/j/o1904124814662777269.jpg?caw=800)
お恥ずかしながら、その名を存じ上げなかったのですが。
読売新聞の回収袋であるとか、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/18/artony/bd/03/j/o2016151214662779220.jpg?caw=800)
マクドナルドの広告であるとか、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/18/artony/f5/d5/j/o2016151214662779720.jpg?caw=800)
今回の展覧会を通じて、実はさまざまなところで、
斎藤さんのイラストを目にしていたことを知りました。
何よりも驚かされたのは・・・・・
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/18/artony/e8/cb/j/o1914146214662781144.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/18/artony/5d/f8/j/o2016151214662781103.jpg?caw=800)
伊藤園のお仕事。
「お~いお茶」 も 「1日分の野菜」 も 「大納言しるこ」 も全部、斎藤さんだぞ。
知らず知らず、毎日のように斎藤さんの絵を目にしていたのですね。
会場にはそれらのパッケージの貴重な原画の数々も展示されていました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20191206/18/artony/5d/83/j/o2012147114662783635.jpg?caw=800)
まさか、「お~いお茶」 の原画が観られる日が来ようとは!
正直なところ、フェルメールや若冲の絵に出会ったのに近いくらいの感動がありました (笑)
ちなみに、斎藤さんが伊藤園のパッケージを手がけていたことにも、かなり驚きましたが、
それ以上に驚かされたのは、斎藤さんはシティボーイズの斉木しげるさんの実の兄だという事実。
斉木しげるさんに、こんなスゴいお兄さんがいらっしゃったのですね。
さて、石黒さんも斎藤さんも、どちらもリアルにこだわるアーティストでしたが。
両者の作品を比べてみると、実はスタイルは似て非なるものであることに気づかされます。
目の前の3次元をリアルに描くために、
時に毛穴や産毛までも精密に忠実に写し取る石黒さん。
対して、斎藤さんのイラストの目標は、
商品や対象物の魅力を最大限に伝えることにあります。
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それだけに、半分にカットされたグレープフルーツのイラストのように、
よく考えたらあり得ないシュルレアリスムっぽいテイストの作品もありました。
リアルのようでリアルでない。
フェイクドキュメンタリーのような作風です。
東京から浜松まで、リアルに距離がありましたが。
行くだけの甲斐は十分にある展覧会でした!
リアルガチにオススメです。
![星](https://emoji.ameba.jp/img/user/ri/rikatori/56300.gif)
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