谷川俊太郎 展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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名実ともに日本を代表する詩人・谷川俊太郎さんの最新個展、
“谷川俊太郎 展” を観に東京オペラシティ アートギャラリーに行ってきました。




詩人の展覧会といえば、
2016年に東京国立近代美術館で開催された “声ノマ 全身詩人、吉増剛造展” がよぎります。

“あれは、難解な展覧会だったなぁ。。。
 今回は、楽しめる展覧会でありますように (>人<)”


そんな僕の願いが届いたのでしょうか (←?)。
今回の “谷川俊太郎 展” は、ちゃんと楽しい展覧会に仕上がっていました。
星星


まず、最初の展示室では、小山田圭吾さん (コーネリアス) の音楽と、
インターフェイスデザイナー中村勇吾さん (tha ltd.) の映像によるコラボ作品が展示されています。
国語の教科書でもお馴染みの 「かっぱ」 など、




谷川俊太郎さんのリズミカルな詩3編を、音と映像に合わせて紹介する、
「ハイテク詩の朗読」 「テクノ詩の朗読」 とでも言うような作品です。





この作品を通じて、改めて実感させられたのは、谷川さんの詩の耳心地の良さ。
目で読むよりも、耳で聞くほうが、魅力が増幅します。
さらに、他のお客さんもいましたので、すんでのところで思いとどまりましたが。
ずっと耳にしていたら、思わず自分も声に出してしまいたくなりました。
ライブ感、グルーブ感がハンパなかったです。


さて、続いての展示室では、谷川さんが2007年に発表した 《自己紹介》 の詩に合わせて、
谷川さんがこれまでに手掛けた作品や写真やハガキなどを含む貴重な私物が展示されていました。




詩の1行1行が、それぞれ展示スペースになっています。




こんな方法があったとは!
実に画期的でユニークな展示スタイルでした。
見やすいし、インスタ映えしそうだし (基本的に、展覧会場は写真撮影可)、何より楽しいし。
詩をテーマにした展覧会の一つの模範解答であったような気がします。
星星


「こっぷ」 の再現展示や、




本人の直筆による謎のメッセージなどが、




なんかツボ。
谷川さんの詩に漂う飄々とした雰囲気が、展覧会場全体にも漂っていました。


さてさて、実は何を隠そう、
僕の出身である八千代市立高津中学校の校歌の歌詞は、谷川俊太郎さんによるもの。
歌詞の中になぜか 「サバンナ」 や 「オリオン」 が登場します。
あまりにスケールが大きすぎる校歌です。
いや、むしろ、八千代市や高津のフレーズが出てこないので、校歌という感覚はありませんでした。
(八千代市立高津中学校の校歌の歌詞を見たいかたは、こちら

谷川さんが作詞する以上、校歌っぽくなくて当然かと、今日まで信じて疑わなかったのですが。
会場で紹介されていた市川市立幸小学校の校歌の歌詞を目にして、愕然としました!





「やりゃあ、出来んじゃん!!」

僕らは中学時代、何で宇宙のことを歌わされていたのだろう。。。


ちなみに、誰得なのかわかりませんが、
谷川俊太郎さんがプライベートで着るTシャツの数々も展示されていました。




この展覧会の開催が、もし夏だったら。
こんなに大量に展示されていなかったかもしれません。




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