ついに10月7日より、上野の森美術館にて開幕いたしました!!
![怖い絵](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/11/artony/23/9f/j/o1024076814046427492.jpg?caw=800)
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
こちらは、今年めでたく刊行10周年を迎える・・・
怖い絵 (角川文庫)/角川書店
![](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51mPc-f3OdL._SL160_.jpg)
作家・ドイツ文学者の中野京子氏の大ベストセラー 『怖い絵』 をベースにした展覧会です。
これまでにシリーズで紹介された怖い絵はもちろん、
中野京子氏監修のもと、今展のために新たに選び抜かれた新作の怖い絵も世界中から集結。
全80点の怖い絵が、観客を恐怖のどん底に叩き落とします。フハハハハ。
と、それを聞いて、
「ホラー映画苦手だから、やめとこうかなぁ・・・」
と思った方もいらっしゃるでしょうが、どうぞご心配なく。
確かに、中にはフューズリの 《夢魔》 のように、
モンスターが描かれた見た目からして怖い絵もあることにはありますが。
![フューズリ 《夢魔》](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/11/artony/bb/f4/j/o1000138014046434677.jpg?caw=800)
ヘンリー・フューズリ 《夢魔》 1800-10年頃 油彩・カンヴァス ヴァッサー大学、フランシス・リーマン・ロブ・アート・センター蔵
© Frances Lehman Loeb Art Center, Vassar College, Poughkeepsie, New York, Purchase, 1966.1
出展作のほとんどは、ウォーターハウスの 《オデュッセウスに杯を差し出すキルケー》 や、
![キルケ―](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/11/artony/cd/48/j/o1002164614046436850.jpg?caw=800)
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス 《オデュッセウスに杯を差し出すキルケー》 1891年 油彩・カンヴァス オールダム美術館蔵
© Image courtesy of Gallery Oldham
ファーブルの 《スザンナと長老たち》 のように、
![スザンナと長老たち](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/11/artony/bb/62/j/o0750052814046437371.jpg?caw=800)
フランソワ=グザヴィエ・ファーブル 《スザンナと長老たち》 1791年 油彩・カンヴァス ファーブル美術館蔵
© Musée Fabre de Montpellier Méditerranée Métropole, France – Photographie Frédéric Jaulmes – Reproduction interdite sans autorisation
一見すると特に怖くはない、普通に美しい絵です。
これらはすべて、本家 『怖い絵』 同様に、
物語の背景を知ってから見ると怖く感じられる絵。
もし、ホラーが苦手な方は、情報を遮断して、絵だけに集中すれば問題ありません (←?)。
ホラーが苦手でない方は、作品に寄せられた中野京子氏のテキストや、
![テキスト](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/11/artony/0f/b5/j/o1024076814046442595.jpg?caw=800)
作品の近くに添えられたキャプションをヒントに、
![作品](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/11/artony/7a/ed/j/o1024076814046443128.jpg?caw=800)
作品の秘密を紐解き、ワーワー怖がりながら展覧会を楽しみましょう。
さらに、ホラー大好きな上級者の方は、吉田羊さんによる音声ガイドを借りるのがベター。
![アトラクション](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/11/artony/ac/9d/j/o1024076814046444415.jpg?caw=800)
まるで恐怖アトラクションのように楽しめます。
これまでの展覧会にはない新感覚の展覧会でした。
ちなみに、今回の展覧会の目玉は何と言っても・・・
![レ出路](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/11/artony/d9/2d/j/o1024076814046446646.jpg?caw=800)
ポール・ドラローシュの 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》 です。
![ポール・ドラローシュ](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/12/artony/08/43/j/o1500123914046447062.jpg?caw=800)
ポール・ドラローシュ 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》 1833年 油彩・カンヴァス ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵
Paul Delaroche, The Execution of Lady Jane Grey, © The National Gallery, London. Bequeathed by the Second Lord Cheylesmore, 1902
こちらは、ロマン主義を代表する画家ドラローシュの代表作。
縦2.5m、幅3mにもおよぶ大作です。
わずか9日間だけ王位にあった16歳の若きイギリス元女王ジェーン・グレイ、
その処刑直前のシーンが、まるで演劇の一場面のようにドラマチックに描かれています。
1928年にテムズ川で大洪水が起こった際に、どさくさに紛れて一度行方不明となってしまいましたが。
その約半世紀後の1975年に、奇跡的に再発見。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーで公開されて以来、
同館でもっとも人気のある作品として不動の地位を築いているそうです。
絵をじっくりと見る人が多すぎて、
展示室の床のワックスを定期的に塗り直さなければならないほどなのだとか。
そんなイギリスの至宝だけに国外に貸し出されたのは、これまでに1度だけ。
今回が史上2度目とのことです。
まさに奇跡の来日!
こんな貴重な機会をみすみす逃してしまうことが、何よりも怖いです。
文句なしに3ツ星の展覧会。
這ってでも行くべし。
![星](https://emoji.ameba.jp/img/user/ri/rikatori/56300.gif)
![星](https://emoji.ameba.jp/img/user/ri/rikatori/56300.gif)
![星](https://emoji.ameba.jp/img/user/ri/rikatori/56300.gif)
・・・・・最後に。
“文句なしに” とは言いましたが、あえて一つだけ言わせて頂くならば。
たまに、「あれ??」 と違和感を覚えるキャプションがありました。
![お前](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/12/artony/9d/3e/j/o1024076814046454843.jpg?caw=800)
“もしかして、笑いを取りに行ってる??”
ちなみに、ホガースの 『ビール街とジン横丁』より 《ジン横丁》 に添えられていたのは・・・
![ホガース](https://stat.ameba.jp/user_images/20171011/12/artony/5d/19/j/o1024076814046455800.jpg?caw=800)
「ジン生、いろいろ」 の一文。
これは、もう完全に確信犯ですね。
怖がらせたいのか、笑わせたいのか。
感情がややこしいことになりました (笑)
┃会期:2017年10月7日 (土) ~ 12月17日 (日)
┃会場:上野の森美術館
┃http://kowaie.com/
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こちらの “「怖い絵」展” のペアチケットを、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
(〆切は、10月25日。当選は発送をもって代えさせていただきます)
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