没後110年 カリエール展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催中の “没後110年 カリエール展” に行ってきました。

カリエール展
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


カリエール。
汚れがよく落ちる洗剤みたいな名前をしていますが、もちろん洗剤ではありません。
ウジェーヌ・カリエールは、今年没後110年の節目を迎えるフランス象徴主義を代表する画家です。

宴会の自画像
ウジェーヌ・カリエール 《宴会の自画像》 1898年頃 油彩、キャンヴァス 46.5×38.0㎝ 個人蔵


カリエールと言えば、セピア色。
セピア色と言えば、カリエール。


と言っても過言ではないくらいに、セピア色の画面で一世を風靡した人物です。
そんな一世風靡セピアなカリエールの作品が、今回の展覧会では88点紹介されています。

茶色

茶色


そのため、会場はほぼ茶色一色。
うちの母親が作る弁当と同じ色味でした。
ちなみに、今回の出展作のうち76作品が個人蔵とのこと。
おそらく日本で観られる最初で最後の茶ンス・・・もとい、チャンスです。


さて、正直に言って、華はありません (笑)
ただ、華はないのですが、アースカラー効果もあるのでしょうか、安らぎはハンパありません。

母性
ウジェーヌ・カリエール 《母性》 1892年頃 油彩、キャンヴァス 73.5×60.0㎝ 個人蔵


また、一口にセピアといっても、様々なタイプのセピアがあります。
それらを見比べてみるのも、また一興です。
星
中には、こんなセピア色も。

ネリーの肖像
ウジェーヌ・カリエール 《ネリーの肖像》 1893年 油彩、キャンヴァス 41.0×33.0㎝ 個人蔵


セピア色というより、カフェオレ色。
だんだんとラテアートのように見えてきました。
コーヒーのアロマ効果も加わって (?)、さらに安らぎ感がアップです。


ちなみに、カリエールと特に親交が深かったのが、彫刻家のロダン。
彼を描いた作品も出展されていました。

ロダン
ウジェーヌ・カリエール 《オーギュスト・ロダンの肖像》 1896年 油彩、キャンヴァス 61.0×50.0㎝ 個人蔵



こちらもラテアートのようです。
でも、美味しくはなさそう。




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