・福島第一原発・廃炉への道・・・?! | 日本哭檄節

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還暦を過ぎた人生の落ち零れ爺々の孤独の逃げ場所は、唯一冊の本の中だけ・・・。
そんな読書遍歴の中での感懐を呟く場所にさせて貰って、此処を心友に今日を生きるか・・・⁈

 けのふ(昨日)で、どうにか『Bolivia での彷徨い』の概略を綴り終えたとは想って居るが、本当は、もっともっと面白いことや珍しいこともたくさん有ったのだが、それを綴ろうとするには、ジジイの筆力も時間も甚だ足りないので、これで一旦終わりにするが、奇しくも、先の土曜日(=16日)の夜9時から、『NHK Special(=G波)』で、毎年採り上げて居る、東京電力・福島第一原子力発電所災害の

『廃炉への道・2024年編・・・』

を報じて居たのを、視聴された方も居られるのでは・・・?!

 

(画像はmainichi.comより拝借)

 

 このシリーズは、『2014年』に第1回が組まれ、そこから、毎年1回、この時期に放送されて来て居るから、今年で11回目を迎えたことになる・・・!

 

『NHKスペシャル・廃炉への道/2024・・・』

 

 このジジイは、この番組を毎年観て来たから、今回の福島行脚での

『東日本大震災・原子力災害伝承館見学・・・』

を、一際の期待と緊張感で楽しみにして往ったのだが、その中身は、先に綴ったように、空振りも空振りで、NHK取材の十分の一どころか百分の一も展示して無いし、

『誤魔化し(=云い訳)の羅列・・・』

にしか観えなかった・・・!

 

 

 

 更に云えば、昨年度版(=2023年)からの1年間で、この大人災で進んだのは、昨年世界中でNews になった、

『溜まり過ぎて処分に困った汚染水の、希釈海洋放出・・・』

の一つだけで、これは、地元相馬(=常磐)地方の漁業者たちの神経を逆撫でしただけで、政府や戦犯の東京電力がお題目に唱える

『地元の方々の理解と納得を得た上で・・・!』

と云うきれいごととは、まるっきり逆行して居ることを、彼らは判って云って居るとはとても思えない・・・!

 

(画像は、NHKサイトより拝借)

 

 あの大事故から、丸13年を過ぎた今でも、肝心の廃炉作業は、未だ手探り(=手法研究)段階で、その明快な方針さえ編み出せて居ないのに、主犯の東京電力は、事故の翌年に唱えた

『廃炉完了まで、40年・・・!』

と云うタイムスケジュール(=ロードマップ)を変えようとせず、最高責任者(=東電・福島原発廃炉推進カンパニー・プレジデント)が、平気な顔で、それを

『我々には、目標は必要ですから・・・!』

と唱えて憚らない神経には呆れるとしか云えないし、それを支え、湯水の如く国費を貸し付けて居る政府も、これに疑問を呈すること無く、手を携えて本質を隠そうとして居るのは、何を意味して居るのか・・・?!

 

(画像は、東電・公式サイトより拝借)

 

 はっきり云って、政府と東電が最初に示したロードマップ(=40年で完了)から、既に三分の一の時間を費やして居るにも関わらず、デプリ封じ込めの方策すら編み出せず、未だその研究段階から抜けて居ないのに、あと27年で完了出来るとは、おそらく誰も想って居ないだろうし、その間に、また状況を悪化させる劣化や『人的ミス』や、更なる災害が起きないと云う保証は、どこにも無いのだ・・・!

 

 尤も・・・、こう云う

『為し崩し(=時間稼ぎ)作戦・・・』

がお上や大企業の常套手段なのは、毎度のことだが・・・(笑)

 

 更には、あの放射線汚染土の二次(=中間)貯蔵施設に溜めた土を、

『全部、福島県外へ持ち出す・・・!』

と云う約束も、政府は、国会で法律化して決めて居るが、それを打診された

『東電のお膝元、東京都と埼玉県・・・』

は、けんもホロロに、これを拒否して居るのだから、何をか況やだ・・・(笑)

 

 

 

≪ 平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法 ≫(=平成23年法律第110号)

 

 この法律の中で重要なことは、

『中間貯蔵開始後30年以内に、福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずる・・・』

と云う項目だが、これすらも、貯蔵開始から10年が過ぎた今以って、福島県以外の46都道府県の何処からも手が挙がらない事態を、国は、どうやって動かして行くつもりなのか・・・?!

 

 ジジイが、2019年に相馬市の田んぼの畦道で聴いた、

『阿武隈山系の山峡に埋め込んで、それをコンクリートとアスファルトで覆う新設道路を造る話が有る・・・?!』

と云う話が、強ち噂では無い現実味を増して来るような気がしてならない・・・!

 

 ジジイは、今回の『原子力伝承館』の内部展示は、そうした現実を正直に識らしめる為の施設だと想って観に行ったが、中身は、他の自治体が備えた震災(=津波)災害状況展示&慰霊館よりも的を外れた

『中身はスッカラカン・・・』

としか云えない代物だったことには、呆れると同時に、この立派な施設に注ぎ込まれた国費(=税金)を想うと、肚が立って仕方が無かった・・・!

 

 我々国民は、メディアにカメラやマイクを向けられると、挙って、

『被災地に寄り添う・・・!』

と、然も判ったようなことを云うが、喉元過ぎればで、本音は、

『所詮、他人事・・・!』

と想って居るとしか想えないのは、OKINAWAの米軍基地問題でも一緒の構造だ・・・!

 

 そうした『他人事メンタリティー』に終始して居る限り、何処かで、

『今日は、自分事・・・!』

と云う苦難に直面した時、福島や沖縄、或いは今回の能登大震災の被害者の方々と同じ目に遭うことを、自覚して措かなければいけない・・・!

 

 自分たちが平和で穏やかに暮らさせて貰って居る中の何処かで、そのツケを背負わされて居る方々が居らっしゃることに、もっと正面から向き合わない限り、国民の理解と団結は得られないと想うが、違うか・・・?!

 

 それもだし・・・、我々国民は、その瞬間だけに同情を寄せても直ぐに忘れる

『他人事メンタリティー・・・』

では無く、『明日は、我が身・・・?!』と考える、

『問題意識の共有・・・』

を維持して行かないと、政治も動かないと想うがな・・・?!

 

 ジジイが想うに、FUKUSHIMA(=F1と云うらしい)は、40年(=残り27年)どころか、下手したら60年、70年と云う歳月を費やさなければその道筋は見えて来ないし、更に最終的解決には、更なる時間を要する段階に入っていることを、東京電力と政府は、あの伝承館で、正直に白状して、国民の理解を得る必要が有るし、何よりも、地元相馬の人たちと、真摯に向き合わなければならない時期に来て居ると想えて仕方が無いのだが、そんな斟酌には程遠い状況としか想えないわなあ・・・!

 

 期待して行った『原発災害伝承館』のあまりのお粗末さに、つい感情的になってしまいましたが、若し最後まで読んで頂いて居りましたら、御礼を申し上げます・・・(謝&拝)