▼前回のお話

 

 

 

「支援級の方がうちの子にはいいのかもしれない。でも…」

 

就学先に悩むおうちの方が、通常級を選びたい理由。

 

その一つは、転籍の(行政上の)ハードル

という印象を受けます。

 

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「支援級→通常級への転学・転籍は難しい」

という、ときにうわさの域も含めた情報に

不安を抱いている方もいます。

 

 

この答えが難しいのは「個別のケースだから」です。

 

(法務大臣の答弁みたいですが

判断は個別にあるべきなので、いいですよね。)

 

 

一人ひとり発達の状況や、

それまでの育ちが異なるのに、

できる・できない論に絞られていく状況は、正しくない。

 

それは感じます。

 

 

 

【通常級での学習】に適した力が

あるにもかかわらず、

転籍できないわけがありません!

 

 

しかし、公教育は自治体の裁量が大きく、

私も全国津々浦々を把握できません。

 

本当かと疑うような個別事例を聞くこともあります。

 

 

 

 

私の経験してきた情報は

統計処理ができるほど多くはないので、

あくまで体験談としてお聞きください。

 

 

 

「支援級→通常級への転籍は難しい」

と言われる理由はここではないでしょうか?

 

 

 

① 通常級から支援級への転籍の方が絶対数が多い。

 

特別支援教育の現場にいると、その感触はあると思います。

 

 

 

 

そして

 

② 実態に対して、情報の出回る量に差がある。

 

 

というのも

「通常級を希望したが叶わなかった」

という個人的な情報の方が、伝わりやすいからです。

 

 

心理学やマーケティングにおいて、

よいことよりも不満の方が

広まりやすい

という性質があります。

 

 

誤解しないでほしいのは

通常級に行けなかったこと=悪い  ではないこと。

 

当事者が

「希望が通らないことに不満がある」

という意味です。

 

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一方で「支援級から通常級への転籍」は、

他人に伝わりにくい気がします。

 

 

私は、地方と都市、昔と今に関係なく、

支援級から通常級への転学・転籍を見てきました。

 

 

ですが、当事者にはとてもプライベートで、

ときにセンシティブな内容。

 

 

「前の学校について言わないでほしい」

と希望されれば、絶対に公にしません。

 

 

 

それまでの経験によって、人それぞれに

考えや価値観が出来上がっています。

 

 

新しい環境に変わり、

「以前、支援級にいたことを言いたくない人」

もいます。

 

強い希望として「隠したい人」もいます。

 

リアルに会った人に

ネットで情報公開をした人は1人も知りません。

 

 

個人が特定される情報は載せられないので、

私も具体的には書けません。

 

 

 

「進路選択」には「大きな葛藤」を含むことが多く

大きな転換期であると感じます。

 

 

そして、

 「今、そこでの生活」に馴染んでいたら、

以前支援級にいたかどうかは、

仲がよくても分からないものです。

 

聞かないし。

見た目でわかることではありません。 

 

 

そのような情報差もあって、

支援級から通常級には戻れない

などと言われる面はあると思います。

 

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無理のない範囲で、子どもの能力を伸ばしてあげたい。

できることを増やしてあげたいです。

 

過剰に頑張っていないかをいつも見極めながら。

 

 

 
目の前の子どもを見て、

就学先について自分なりの考えはあります。

 

しかし、進路に関わる話は絶対に伝えません。

聞かれたとしても。


 

就学に不安を抱えるおうちの方の心が、

少しでも軽くなったらいいなと願っています。

 

センシティブな内容なので、

どう書くのが適切かは本当に難しいです。

 

 

 

 

次回は、

【大学において、特別支援教育を受けてきた人とそうでない人】

 

これも個人的体験談に続きます。

 

 

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