記者のルースは失業して、女優志望の妹アイリーンとニューヨークに来た。
ルースは小説を書くが社長からは酷評。アイリーンもチャンスが掴めず、意味不明のドタバタばかりが発生する。
製作年:1942、監督:Alexander Hall、脚本:Joseph A. Fields、Jerome Chodorov、原作:My Sister Eileen(1940,Joseph A. Fields、Jerome Chodorov)
■ はじめに
◆ 登場人物(キャスト)
ルース・シャーウッド(ロザリンド・ラッセル) 記者
アイリーン・シャーウッド(ジャネット・ブレア) 妹、女優志望
ウォルター・シャーウッド(グラント・ミッチェル) 父親
祖母(エリザベス・パターソン)
シック・クラーク(アリン・ジョスリン) 記者
ラルフ・クレイヴン(クライド・フィルモア) マンハッター誌社長
ロバート・ベイカー(ブライアン・エイハーン)マンハッター誌編集者
フランク・リッピンコット(リチャード・クワイン) ドラッグストアの店員
エフィー・シェルトン(ジューン・ハヴォック) 前の借主
レック・ルーミス(ゴードン・ジョーンズ) フットボール選手
ヘレン・ルーミス(ジェフ・ドネル) レックの妻
ウェイド夫人(?) ヘレンの母親
ポルトガル商船隊の面々(?)
◆ 補足
ルースとアイリーンがやたらと早口で喋りまくり、ドタバタ走り回る楽しい映画。少々下品ではあるが。ロザリンド・ラッセルにはありがちな映画。こんなところにジェフ・ドネルがこっそりと出ている。
ルースとアイリーンのアパートは、次のような構造。この時代に映画には頻出する。二人の部屋はこのアパートの一階。
アパートのビルは地面を少し削られて建てられており、一階が半分ほど地面にめり込んでいる。
通りのからの階段は二階に繋がっている。一階へは、その階段の裏に小さな階段がある。
一階の部屋から見ると、少し浮いた位置に通りが見える。この部屋で無意味な爆発音、無意味な大騒ぎが展開される。
例えば「(1967)暗くなるまで待って/Wait Until Dark」にでてくるスージー(オードリー・ヘップバーン)の部屋も、このタイプのアパートの一階。
■ あらすじ
◆ ルースは記者だが解雇された
ルース・シャーウッドは記者。妹のアイリーンは女優志望である。
アイリーンが舞台に出演するというので、彼女を絶賛する記事を書いた。
だがアイリーンの出番はなく、代役が出演した。
この事件でルースは解雇となった。
◆ ボロアパートに転居
二人は祖母のすすめでニューヨークに行く。父親から100ドルを貰ってマンハッタンのグリニッジ・ヴィレッジにアパートを借りた。
だが、借りた部屋は、地下鉄工事の音が騒がしく、また通行人が道路から覗き込むようなところである。
これからのストーリーは、ほとんでここで展開される。
◆ ルースは小説を書いた
翌日アイリーンはあるプロダクションのオフィスで記者のシック・クラークと会った。
自作の小説ができたのでマンハッター誌に行くが、オーナーのラルフ・クレイヴンと喧嘩をしてしまった。
ルースは原稿を入れた封筒を忘れたので、編集者のロバート・ベイカーが届けに行った。
◆ いろいろな人が訪問してくる
ルースが帰宅したところ、アイリーンがドラッグストアの店員のフランク・リッピンコットを夕食に招いていた。
さらに前の借主エフィー・シェルトンが引っ越したことを知らない男が来て騒いだため、同じアパートのフットボール選手レック・ルーミスに頼んで追い出してもらった。
レックは、義母のウェイド夫人が訪ねてくるので、二人に付き合ってほしいと頼んだ。
さらにロバートが来た。
◆ さらにいろいろなことが
ロバートはルースの原稿について評価したが、後ほどラルフは原稿をこき下ろした。
エフィは、うっかりヘレンとレックが結婚していることをウェイド夫人に明かしてしまい、夫人はその知らせに動揺した。
ルースはシック社の編集者から電話を受け、ポルトガル商船隊の到着を取材するためにブルックリンに行くよう依頼される。
シックの本当の企みは、ルースが留守にしたところでアイリーンと二人で会いたいと言うことだった。
だがロバートが来て、アイリーンをシックから救った。
ロバートは仕事を辞めて来たとのこと。それを知らせるためにルースとアイリーンに会いに来たもの。
◆ ルースは逮捕された
ロバートが帰るとルースがポルトガル商船の数人の乗組員を連れてきた。とたんに喧しくなった。
みんなでコンガのダンスを踊った。それで外の通りでも乱痴気騒ぎが発生した。
その責任でついにルースは逮捕されてしまった。
◆ 父親と祖母が来た
一晩を拘置所で過ごしたルースが戻って来た。
すると父親のウォルターと祖母が訪ねてきた。
ルースは自分とアイリーンの状況を隠そうとする。
だが外に出ていたアイリーンがまた商船隊の一行を連れて帰って来た。
またして乱痴気騒ぎが発生する。
騒ぎに怒ったウォルターはルースとアイリーンに家に戻ってくるように申し渡した。
◆ 小説が掲載された
仕方がないのでルースは故郷に戻るために荷造りをしていた。
そこへロバートが来て朗報。ルースの小説がマンハッター誌に掲載されることになり、250ドルの小切手を持って来た。
ルースはその金でアパートの契約を六か月延長して、父親にニューヨークに残りたいとアピールした。
ラルフは次の小説の契約を提案した。ルースはアイリーンをプロデューサーに紹介してくれることを条件に引き受けた。